「OMEN」「Victus」「HyperX」の3ブランドでより幅広くリーチ 日本HPが「ゲーミング」に力を入れるワケ:新モデルも一挙に紹介(2/3 ページ)
日本HPが、ゲーミングPC/ゲーミングディスプレイの新製品発表会を開催した。ここ数年、グローバルレベルでもゲーミング製品に注力するHPだが、そこにはどのような狙いがあるのだろうか。
OMEN/Victusブランドの新製品の特徴をチェック!
沼田氏に続いて登壇した日本HP パーソナルシステムズ事業本部 コンシューマービジネス本部 コンシューマー製品部の森谷智行プロダクトマネージャーは、今回発表された中で、特に注目すべき新製品の特徴を説明した。
OMEN Transcend 16
16.1型ゲーミングノートPC「OMEN Transcend 16」は、クロスオーバー層を意識して開発された新製品だ。OMENブランドのノートPCとしては初めてマグネシウム系アルミニウム合金を採用することで、同ブランドで最も薄く(厚さ19.9mm)、最も軽い(上位構成でも約2.17kg)ノートPCになったという。日本ではボディーカラーは「セラミックホワイト」のみとなる。税込みの想定販売価格は31万6800円からとなる。
ゲームプレイヤーとクリエイター双方のニーズに応えるため、IPS液晶ディスプレイのバックライトには「Mini LED」を採用。最大輝度1180ニトと明るい画面を実現し、Display HDR 1000に準拠するHDR(ハイダイナミックレンジ)表示にも対応する。リフレッシュレートも最大240Hzと高速で、競技性の高いゲームタイトルでも実力をフルに発揮できる。
見た目のスタイリッシュさも相まって、ゲームプレイヤー兼クリエイターには特におすすめしたい製品に仕上がっているという。
OMEN 16
エンスージアスト層向けの16.1型モデル「OMEN 16」の最上位構成には、第13世代Core i7-13700HX(Pコア8基16スレッド+Eコア8基8スレッド)とGeForce RTX 4080 Laptopを組み合わせており、放熱設計の改善も行われた。その結果、先代の最上位構成(※1)と比べて「Cyberpunk 2077」の平均フレームレートが最大で119%向上したという。
現時点において、日本では第13世代Coreプロセッサを搭載するIntelモデルのみ展開の予定で、税込みの想定販売価格は27万2800円からとなる。
![OMEN 16](https://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/09/si7101-HP-19.jpg)
OMEN 16の新モデルは、よりパワフルなCore HXプロセッサを採用したエンスージアスト向けモデルという位置付けである。ディスプレイの解像度は2560×1440ピクセルで、リフレッシュレートは最大240Hzとなる(写真は米国英語キーボードだが、日本モデルでは日本語配列となる)
また、新しい最上位構成には、HyperXブランドのワイヤレスヘッドセット「HyperX Cloud II Core Wireless」が付属する(※2)。通常、このヘッドセットを使うにはPCにUSBレシーバーを接続する必要があるが、OMEN 16(とOMEN Transcend 16)にはこのレシーバーが内蔵されており、ペアリングも自動で行われる。ヘッドセットの電源を切るとPC内蔵スピーカーに自動的に切り替わるため、非常に快適だ。
(※1)Core i7-12700H(Pコア6基12スレッド+Eコア8基8スレッド)+GeForce RTX 3070 Ti Laptop
(※2)OMEN Transcend 16の最上位構成にも付属
![ヘッドセット付属](https://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/09/si7101-HP-21.jpg)
OMEN 16とOMEN Transcend 16には、「HyperX Cloud II Core Wireless」が付属する。両モデルにはUSBレシーバー相当のハードウェアが内蔵されているため、他のPCよりもさらにシームレスに使えるようになっている
Victus 16
Victusブランドは、カジュアルゲーマーをターゲットとしたエントリークラス向け製品という位置付けだ。16.1型の「Victus 16」の新モデルは、従来はOMENブランドの製品にのみ展開されていた「IRサーモバイルセンサー」「12V駆動の冷却ファン」「OMEN Dybamic Power」といった要素技術を取り込み、より高いパフォーマンスを発揮できるようになった。
本モデルは、コストパフォーマンスに優れた構成を取っていることが特徴だ。第13世代Coreプロセッサ(HXシリーズ)を搭載する「Intelモデル」と、Ryzen 7040Hシリーズを搭載する「AMDモデル」を取りそろえているため、遊ぶゲームによってプラットフォームを選択することもできる(※3)。税込みの想定販売価格は、Intelモデルが20万6800円から、AMDモデルが17万5780円からとなる。
(※3)日本におけるAMDモデルは、GeForce RTX 40 Laptopシリーズを搭載する構成のみ選択可能
Webカメラは1080p(フルHD)撮影対応とし、物理的なカメラシャッターも備えた。この特徴は、先述のOMEN Transcend 16やOMEN 16とも共通している。
従来モデルのWebカメラは720p(HD)撮影までの撮影にとどまり、シャッターもなかった。コミュニケーションの円滑化と、プライバシーの確保という観点での改良は歓迎すべきだろう。
![Webカメラ](https://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/09/si7101-HP-27.jpg)
Victus 16とOMEN 16の新モデルと、OMEN Transcend 16は1080p撮影対応のWebカメラを搭載した。カメラシャッターも備えているので、使わない時に閉じておくことでプライバシーを確保できる
![右側面](https://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/09/si7101-HP-29.jpg)
右側面にはUSB 3.2 Gen 1 Type-C端子(電源入力/映像出力兼用)、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、HDMI出力端子と電源入力端子を備える。OMENシリーズとの違いは、主に外部接続端子のスペックに表れている。なお、端子の内容はIntelモデルとAMDモデルで共通となる
他のモデルもCPU/GPUを最新世代にアップデート
他の新製品は、従来モデルのCPUとGPUを最新世代にアップデートしており、ボディー面では大きな変更点はない。簡単だが紹介する。
【OMEN 17】
エンスージアスト(求道者)向けの17.3型フラグシップモデル「OMEN 17」の新モデルの最上位構成は、CPUがCore i9-13900HX(Pコア8基16スレッド+Eコア16基16スレッド)、外部GPUがGeForce RTX 4090 Laptopと、現時点におけるゲーミングノートPCとして最高性能を誇る。税込みの想定販売価格は48万4000円からとなる。
リアルタイムレイトレーシング対応のハイエンドゲームを、ノートPCで「最高画質」かつ「レイトレーシング有効」でプレイしたい人には魅力的だろう。
![左側面](https://image.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2304/09/si7101-HP-32.jpg)
左側面には電源入力端子、有線LAN端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子(常時給電対応)、Mini DisplayPort出力端子、HDMI出力端子とThunderbolt 4端子(映像出力対応)、イヤフォン/マイクコンボ端子とSDメモリーカードスロットを備えている
【Victus 15】
15.6型のフルHD液晶を搭載する「Victus 15」の新モデルは、HPのゲーミングノートPC全体におけるエントリーモデルという位置付けである。現時点において、国内では第13世代Coreプロセッサを搭載するIntelモデルのみを展開する予定で、税込みの想定販売価格は17万9300円からとなる。
GPUは最小構成でもGeForce RTX 4050 Laptopを搭載しながらも、最小構成で18万円を切る価格はコストパフォーマンスに優れている。フルHDゲーミングであれば、性能は十分といえる。
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