連載
「Pixel Tablet」は“タブレットが持つ10年来の課題”にGoogleが取り組んだ意欲作……その課題って?:ある日のペン・ボード・ガジェット(3/3 ページ)
イラストレーターのrefeiaさんが、長年ウオッチしているAndroidタブの新作「Google Pixel Tablet」を試してみました。結果はいかに?
まとめ
では、そろそろまとめていきましょう
気に入った点
- 快適なサイズとボディーの手触り
- Pixel 7シリーズと同等の高性能
- 充電+常時表示画面でずっと待機していてくれる
- ホルダー利用時の、タブレットとしては余裕のある音質
- スマホアプリが快適に利用できるよう工夫されている
- スマートディスプレイとしても利用できる
- バッテリー劣化に配慮したホルダー充電の制御
- マルチアカウント対応
難点になり得る点
- ホルダーが不要な人のための選択肢がない
- 追加のホルダーを買おうとすると同社のスマートディスプレイより高く、ホルダー単体ではスピーカーとして動作しない
- 純正ペンや純正キーボードが発売されていない
- 顔認証に非対応
- スムースディスプレイ(90〜120Hz)非対応
- Androidタブレット
Pixel Tabletはさまざまな見方ができるデバイスです。「ちょっと高い、普通のAndroidタブレット」にも見えるでしょうし、「Google Nest Hubの上位版と、出来の良いタブレットが両取りできる製品」とも見えるでしょう。人によっては「Googleが10年来やる気のなかったタブレット分野と、ここ数年やる気が感じられないホームデバイスが両取りできる製品」まであるかもしれません。
使用頻度こそが真のコスパ、と何度か述べている自分にとっては、「使用頻度が落ちやすく、使わないのが習慣化しやすい」というタブレット共通の問題に正面から取り組んで、しっかりと一定の改善を見せた製品に見えます。一方で、最適化されていないアプリが多く、生産的な用途でも立ち遅れているというAndroidタブレット全体の問題が、利用機会の足かせになっているともいえるでしょう。
この問題が足かせのまま終わるのか、それとも、良くなったね、伸び代だったねと言える日が来るのか……。自分は最近の各社のタブレットへのやる気や、折り畳みスマホの流れを見ながら少し希望をもっています。今後も注目していきたいと思います。
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