実売3千円台の低価格パンチルト対応ネットワークカメラはどこまで使える? 試して分かったこと:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は低価格なカシムラ「KJ-182」試してみた。
近年、急速に低価格化が進んだのが家庭用のネットワークカメラだ。製品が出始めた2000年台前半は、実売2〜3万円は当たり前、なおかつ視聴先はPC限定で、外出先からから見るためにはUPnP非対応ルーターのポートを手動で解放するなどの面倒な設定が必要だった。
しかし、現在は難しい設定は不要で、手持ちのスマホを使って気軽に外出先から閲覧でき、なおかつ価格も5千円を切るなど、導入のハードルは驚くほど下がりつつある。
今回紹介するカシムラの「KJ-182」は、パンチルトに対応していながら実売価格が3980円(税込み、以下同様)という圧倒的な安さを誇る家庭向けのネットワークカメラだ。国内メーカーの製品で、パンチルト対応ながらこの価格というのは、なかなかお目にかかれない。
その一方で販売ページのレビューを見ると、評価にはやや賛否両論があるようだ。今回はこの製品を購入し、他社の5千円前後のパンチルト対応カメラと比較して、どのような違いがあるのかをチェックしていく。
パンチルトカメラとしては一般的な形状
本製品はスマホを使って映像を視聴できるネットワークカメラだ。パンチルトに対応しており、左右方向は約355度、上下方向は約108度という角度調整が行える。
外見はネットワークカメラによくある球形のカメラ部が台座に乗った構造で、パンチルト操作ではこの上部のみが角度を変える仕組みだ。この手のカメラでは定番の暗視機能も搭載しており、映像は本体のメモリカードに加えてサーバに20日間の保存が行える。ちなみに給電はUSBで行う。
Wi-Fiは同種のネットワークカメラと同じく、5GHz帯は非対応で2.4GHz帯のみ対応する。解像度は動画も静止画も最大1920×1080ピクセルで、動画のフレームレートは最大15fpsだ。
マイクとスピーカーを内蔵し、カメラの前の人に話し掛けたり、音声を聞いたりすることもできる。こうした基本的な仕様は、ざっと見る限り一般的なネットワークカメラと大きな違いはないように見える。
この仕様を見て気になる点は、メモリカードが最大で128GBまでしか対応しないことだ。またサーバへの記録は写真のみとされており、動画に対応していない点は要注意だろう。
細かいところでは、この手のネットワークカメラではおなじみの、スマートスピーカーとの連携は一切うたわれていない。利用するスマホアプリは汎用(はんよう)の「Smart Life」ということで対応していてもおかしくないのだが、このあたりも検証が必要だろう。
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