家族や友人とカギを共有可能! スマホからの解錠もできるキーボックス「Smart Lock Box L1」を試す:今どき! 買いどき! デジモノ道案内!(4/4 ページ)
スマホでの解錠はもちろん、キーの共有など多機能なキーボックスがロックインの「Smart Lock Box L1」だ。実機を試して分かったことをまとめた。
Wi-Fiブリッジがあれば遠隔地からも解錠履歴を取得可能
さて、ここまで見てきたスマホアプリ回りの機能は、本製品の近くにいなければ利用できないものがほとんどだ。理由は簡単で、スマホと本製品の通信はBluetoothで行うためであり、それゆえ遠隔地では接続しようにもできない。
これらを解決するのが、別売のWi-Fiブリッジだ。これを導入すれば、本製品を自宅のWi-Fiネットワークに参加させられるようになるので、遠隔地から各種設定を行ったり、通知を受け取ったり、さらに解錠履歴を参照できるようになるというわけだ。スマホのBluetoothがオフの状態でも扱える。
実際のところ、これがあるとないとでは、本製品の使い方が全く変わってくるため、購入は必須と考えた方がよい。ちなみに、本製品とこのWi-Fiブリッジの間の通信はBluetoothで行われることに変わりはないので、本製品を自宅玄関に設置していたとして、このWi-Fiブリッジは玄関からそう離れていない屋内に設置する必要がある。
設定手順を見ていこう。まず「デバイスの追加」画面で「G30 Wi-Fi Bridge」を選択する(左)。本体のリセットボタンを押して、セットアップモードに入る(中央)。デバイスを追加した。続けてこのWi-Fiブリッジと本製品をリンクさせる(右)
本製品をサブデバイスとして追加する(左)。これで連携が可能になった。この段階でスマホのBluetoothはオフにしても問題ない(中央)。ホーム画面に戻ると、本製品と並んでWi-Fiブリッジが表示されている(右)
機能は文句なしだが設定に迷いがち。難易度は高め?
以上のように、本製品はいわゆるスマートロックとよく似た製品だが、カギの形状に依存せず使えるため、汎用(はんよう)性は非常に高い。スマートロックによる共有機能に興味はあったが、カギの形状が合わず導入できなかったという人にとって、うまく役割を補完してくれる製品と言えるだろう。
ざっと使った限り、機能自体は十分すぎるほどそろっているが、やや困るのはユーザーの目的を尋ねた上で機能を案内するような設定フローではないため、似て非なる機能の間で迷うケースが非常に多いことだ。前述のパスワード設定がまさにそれで、本来の用途とは異なる機能で設定を進めてしまい、さらによい方法が存在することに後で気づく、というパターンは少なからずある。
その根本的な原因として、ヘルプが日本語訳されていないことも含め、機能を説明したドキュメントが圧倒的に少ないことが挙げられる。機能的には文句はないが、現状ではこうしたスマートデバイス、中でもスマートロックの利用経験があり、問題を自己解決できるユーザーでないと、使いこなすにはやや難易度が高いかもしれない。それさえ問題なければ、ユーザーの困りごとをうまく解消してくれる製品としてお勧めできる。
メンバーの追加画面。グループメンバーとその他のメンバーの違いが記されているが、こうした違いが明記されていない機能もしばしばある(左)。スマートロック向けの設定を流用しているのか、あらかじめ設定されたルームは本製品の用途とはいまひとつ合致していない(中央)。ヘルプの中身は全て英語のままだ。ホームページや取扱説明書で説明のない機能も多い(右)
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