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そのあふれる自信はどこから? Intelが半導体「受託生産」の成功を確信する理由【中編】(3/3 ページ)
Intelが、半導体の受託生産事業「Intel Foundry」を本格的にスタートした。受託生産事業者(ファウンドリー)としては新参者でありながら、同社は既に自信満々のようである。それはなぜなのか、ちょっと深掘りして考察していこうと思う。
Intel Foundryには既に“大きな”顧客がいる
2024年2月時点で、Intel Foundryの顧客であることが分かっているのはQualcomm(Intel 20A)、Arm(Intel 18A)、そしてMicrosoft(Intel 18A)など。3月にはNVIDIAもIntel Foundryに興味を示していることが明らかとなった。
今回の基調講演では、Microsoftのサティア・ナデラCEOがビデオメッセージを寄せた他、Armのレネ・ハースCEOが登壇し、Intel Foundryに“檄(げき)”を飛ばした。
Intelの思惑通り、Intel Foundryが事業として“順風満帆”に進むかどうかは分からない。しかし、今回のイベントを通して、同社が半導体の受託生産事業でやろうとしていることや目指していることは、よく理解できたように思う。
後編では、Intel Foundryでも重要な“キー”となる、Intelの製造プロセスに関する話を深掘りしていく。
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