「PowerColor」グラボはどのような環境で生まれる? 台湾TULの工場を見学してみた:COMPUTEX TAIPEI 2024(2/4 ページ)
「PowerColor」ブランドのグラフィックスカードで知られるTULは、台湾に本拠を構えるメーカーだ。COMPUTEX TAIPEI 2024に合わせて、本社工場を見学する機会があったので、グラフィックスカードの生産の実情をお伝えにしたいと思う。
修理対応をする「カスタマーサービス」 GPUチップの交換も
3階には、故障/不具合のあった製品を点検/修理する「カスタマーサービス」と、グラフィックスカードの生産ラインがあります。まず見学させてもらったのは、カスタマーサービスです。
カスタマーサービスに届いた故障/不具合品は、まず管理システムに登録されます。その後、ユーザーから申告のあった事象が本当に起こるのかテストを行い、事象が再現できた場合は故障箇所の特定に移ります。故障箇所が特定できたら、その部位の部品を交換し、再度テストを行って問題なければユーザーのもとに返送するという流れを取るそうです。
グラフィックスカードでよく起こる不具合として、GPUチップやメモリチップの接続不良(いわゆる「ハンダ抜け」や「ハンダ欠け」)が挙げられます。そのこともあってか、ユーザーからは「修理時に高温環境でテストしてほしい」というリクエストも寄せられることもあるということです。そのような声に応えるべく、カスタマーサービスのテストコーナーではあえて高温環境でテストを行える体制も整えています。
見学時には、ちょうどGPUチップの交換作業が行われていました。作業員によると、チップの交換はおおむね40分あれば完了するといいます。早く感じるかどうかは皆さん次第でしょうが、編集担当者は「意外と時間かからないんだな」と感じたそうです。
次は、同じフロアにある、グラフィックスカードの生産ラインを見ていきます。
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