キーボード好きは国境を越える 台北でディープなショップはここだった!:COMPUTEX TAIPEI 2024(3/3 ページ)
COMPUTEX TAIPEI 2024の取材ついでに、光華商場に足を運んだが、同も消化不良が残った。そこでSNSを調べたところ、キーボード好きが満足できそうな店を見つけた。そこは……。
物欲は中途半端に発散! まだまだ続くキーボードの沼
後は、たまりにたまった物欲を放出するだけです!
私:「これ、在庫あります?」
店員さん:「うん、ちょっと待ってね」
さぁ、財布のひもは全開だ!(大げさ)とばかりに訪ねる私に、雑多なモノに囲まれた店内を、テキパキと探す店員さん。しかし、返ってきた答えは非情でした。
店員さん:「ごめんね。今、売り切れてるよ」
がくぜんとする私ですが、ここですぐ諦めては店員さんの名が廃ります。
店員さん:「似たようなスイッチがあるから、試してみなよ!」
そう、代替キースイッチの提案です。しかも1つではなく複数あるから困りもの。店の奥に設置された“リーサルウェポン”に案内されたのです。そこには、異なるキースイッチを装着した状態のトランスルーセントなキーボードが鎮座しています。
店員さん:「この辺りが、Youの好きなキーだからたたいてみて!」
おもむろに指さされたのは、テンキー部分に相当する箇所でした。このあたりが赤軸/静音赤軸に近いスイッチのようです。こうなると、もう信じられるのは自分の感覚だけです。フォースを頼りに、1キー1キー無心でたたくしかありません。
そして、運よく(運悪く?)見つけてしまったのです。
私:「これ、このスイッチをください!」
店員さん:「大丈夫、そのスイッチなら在庫はあるよ。何個欲しい?」
私:「1キーいくらです?」
店員さん:(少しためらいながら)「ちょっと高いね。100円超えるよ」
そう、そこで私はひよってしまったのです。
手持ちのキーボードのスイッチを総入れ替えするなら、70個は必要なのですが、普段たたき慣れていないTTC製のキースイッチだったこともあり、うっかり
私:「20個ください……」
とつぶやいてしまったのです。
私が訪れたのは夕方の通勤時間帯でしたが、店内には会社帰りと思われる若い男性がひっきりなしに出入りしていました。用が済んだ(購入が終わった)客は相手をしないのは万国共通です。次から次へ質問にマルチリンガルでテキパキと対応する店員さんに、感謝をしつつ店を後にしました。
帰国前にCherry MX2Aの在庫が復活していたため、道中で購入しつつ日本に戻って普段使っているTEX Shuraのスイッチを総取っ換えです。主要キーを台北で購入したTTC製、その他はCherry MX2A SILENT REDとしたところ、案の定、TTC製の方が心地よく、後悔先に立たず! な状態になりました。Cherry MXを筆頭に、Geteron製やKailh製は日本でも比較的入手しやすいですが、TTC製はそこまで広まっていないからです。
同僚も「まさに理想のキーボードがそこあった!」とのことで喜び勇んで店員さんに相談したところ、「在庫は今ないけど、ここで売っているから買えばいいよ!」と案内してもらったのは「遊舎工房」さんでした。まさに類は友を呼ぶ、そこに国境はありません。
店員さん:「通販もやっているみたいだから、大丈夫だね!」
うん、知っている! 末広町のショップも知ってる! と同僚は声を出さずに叫んだそうですが、案内されたWebページに表示されていた価格は、台湾価格よりも1万円以上も高いものでした。
彼がその後どうしたかは、追って別の記事で紹介されるでしょう。そして私はどうしたのか?
渡台湾前にポチっていたKeychron製のアリス配列キーボード「K11 Max(RGBバックライト/Low Profile Gatreron Mechanical Red)」に、今はうつつを抜かしています。
そのあたりの話も、改めて取り上げたいと思います。
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