リブランドした「Intel Xeon 6」はどんなCPU? Intelの解説から分かったことを改めてチェック(3/3 ページ)
クライアント向けCPUのリブランドに合わせて、ワークステーション/サーバ/データセンター/HPC向けCPU「Xeonプロセッサ」もリブランドされた。それは、第6世代Xeonプロセッサ改め「Xeon 6プロセッサ」の成り立ちが、従来から変わった面があるからだという。本稿ではそんなXeon 6の基本情報と、その“大きな変化”に着目して解説する。
Xeon 6の「Pコア版」「Eコア版」はどう使い分けるの?
Xeon 6プロセッサでは、性能特性に明確な違いを持つ2バージョンが用意される。ユーザー(顧客)視点に立つと、そのことはこれまでのCPU選びのセオリーが適用できなくなることでもある。
そのことを想定してか、Intelは「Pコア版」「Eコア版」それぞれの想定用途をまとめた表を作っている。下表は、Pコア版とEコア版の簡単な機能差分を示している。
この表を見ると、SIMD系の拡張命令セット「AVX-512」と、行列演算系の拡張命令セット「AMX」はPコア版でのみ利用可能であることが分かる。Pコア版は科学技術計算を始めとするHPC用途、あるいはAIの学習処理用途といった、演算負荷の高い用途が向いていそうだ。
一方で、Eコア版はストリーミングサービス、SaaSアプリケーションなどのマイクロサービス用サーバや、Webサーバ、メールサーバ、クラウドストレージサーバなどの一般的なサーバ用途などに適している。
なお、6月に出荷を開始したXeon 6 6700Eシリーズの製品ラインアップは以下のようになっている。
競合するAMDのサーバ向けCPU「EPYC」シリーズとは明らかに異なる設計方針で展開されるXeon 6プロセッサ。業界でどのように受け止められるのか注目したい。
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