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ロジクール初の60%キーボード「PRO X 60」がゲーミングでも仕事用途でも“惜しい”と感じてしまった理由(1/4 ページ)

ロジクールから同社初の60%ゲーミングキーボードが登場した。価格は税込みで3万3110円と高価格帯だが、それに見合う性能を持っているのか。実際に試してみたところ……。

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 ロジクールが5月に発売した60%ゲーミングキーボード「PRO X 60」は、テンキーレスで独立した各種機能キーを廃し、キー数を65キーまで減らしたコンパクトなモデルだ。

 テンキーレスということは、マウスを右手で持つ人であればキーボードとマウス間における手の移動距離が抑えられ、仕事での生産性向上も期待できる。定価が税込みで3万3110円と高価格だが、仕事でも使えるとなれば実質半額(?)、検討もしやすくなるはず……ということで使ってみた。

ようやく登場したロジクール60%キーボード

 キーボードは、コンピュータの最初期から存在している最古のコンピュータインタフェースと言っても過言ではない。テレタイプ時代を含めると、実に70年以上の歴史を持つ。しかも、一部の配列の変更やキーの増減はあるものの、形状そのものに大きな変化は見られない。つまり、当初からかなり完成されたインタフェースだったといえる。

 だが、実際にはキーボードの進化は止まることなく、今も多くのメーカーから多数の新製品がリリースされている。完成されたインタフェースであるはずのキーボードのどこに改良のポイントがあるのか――。それは極論してしまえば、ひたすらにフィーリングを向上させ、マンマシンインタフェースとしてのユーザー満足度を上げていく、そこに尽きる。

 チャタリングを回避し、正確な反応の追求は、静電容量無接点方式や磁気、光学などのスイッチ方式につながった。無接点押下圧、キータッチ、キータイプ音へのこだわりは、タクタイル、リニア、クリッキーといったユーザーの好みに合わせた多くのキースイッチバリエーションを生んだ。

 さらにFPSを中心としたeスポーツの普及に伴い、Nキーロールオーバーやラピッドトリガーといった、ユーザーの意思を高速かつ正確に反映させる機能、アクチュエーションポイントやキーマップのカスタマイズなど、新しい技術も枚挙にいとまがない。

 そのような背景で、高品質なキーボードメーカーの老舗として知られるロジクールが、同社初の60%ゲーミングキーボードを出した、とあれば注目されるのも当然だといえるだろう。上位モデルを示す「PRO」を冠した「PRO X 60」という命名にも同社の自信が現れている。

 ゲーミング用途のみを考慮するのであれば海外で販売されている英語配列の方が使いやすいケースが多いが、今回は日常使いとの兼用を意識した日本語配列を試してみた。

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ロジクール初の60%ゲーミングキーボード「PRO X 60」

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