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ロジクール初の60%キーボード「PRO X 60」がゲーミングでも仕事用途でも“惜しい”と感じてしまった理由(2/4 ページ)

ロジクールから同社初の60%ゲーミングキーボードが登場した。価格は税込みで3万3110円と高価格帯だが、それに見合う性能を持っているのか。実際に試してみたところ……。

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コンパクトながら物理スイッチを多く備える

 PRO X 60のサイズは約39(幅)×103(奥行き)×290(高さ)mm、重さは約610gと、コンパクトキーボードに分類される。携帯に便利なキャリーケースも付属している。付属品を全て収納できるキャリーケースはかなりしっかりした作りで、単体で持ち運んでもキーボードを十分保護できる。

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キーボード本体の他、ハードケース、USB Standard-A→USB Type-C変換アダプター、USB LIGHTSPEEDワイヤレスレシーバー、レシーバー延長アダプター、交換キーキャップが付属している
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キャリーケースはかなりしっかりした作りだ。交換キーキャップ含め、全ての付属品を収納できる

 接続方式は有線、Bluetooth、LIGHTSPEEDの3つだ。LIGHTSPEEDはロジクールのゲーミングマウスやキーボードで採用されている独自のワイヤレス技術となる。ロジクールの一般用途向けマウスやキーボードでは、同じく独自のワイヤレス技術である「Logi Bolt」が採用されているが、LIGHTSPEEDはゲーミングに特化しており、1msという超低遅延と高いバッテリー効率によって有線接続並の高性能/信頼性を実現している。

 その一方で、Logi Boltの特徴である高いセキュリティや複数の機器接続には対応しておらず、トレードオフとなる関係だ。Bluetooth接続についてはペアリングは1台のみとなっている。最近は複数台のBluetooth接続ができるキーボードもあり、一般的な用途で使おうとするとやや物足りない。

 接続方式の切り替えは、やや分かりづらい。ボディー上部の右側にBluetoothとLIGHTSPEEDのロゴが刻まれた2つのボタンがあるが、有線接続を示すボタンは見当たらない。

 ケーブルを挿した状態でLIGHTSPEEDを選択すれば有線、Bluetoothを選択すればBluetoothになるようだ。つまり、ケーブルを挿していても有線になる場合とならない場合がある。ケーブルやレシーバーの差し替えをせず、2台のPCで切り替えて使う場面を考えると、1台をLIGHTSPEED、もう1台をBluetoothにするか、1台を有線、もう1台をBluetoothにするという選択肢になりそうだ。

 LIGHTSPEEDと有線を切り替えようとするとケーブルを抜くしかなくなるが、PRO X 60のケーブルは着脱式なので、それほどの手間ではないかもしれない。

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ケーブルは着脱式だ。USB LIGHTSPEEDアダプターはUSB Standard A用の直差し型だが、付属のUSB Standard-A→USB Type-C変換アダプターとケーブルを使って延長することも可能だ
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USB LIGHTSPEEDアダプターは本体底面に収納できる

 本体の右側面にはゲームモードのスライドスイッチがある。右手薬指などで軽く触れれば、現在の状態が分かるのはスライドスイッチの大きなメリットだ。その反面、キー操作によるゲームモード切り替えには対応していないが困ることはないだろう。

 本体左側にはボリュームダイヤルがある。これは最小値/最大値があるタイプではなく、両方向に無限に回るタイプなので、取り外し時に手が触れて動いてしまっても、接続時に突然音が大きくなったりすることはない。

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上面の右側にLIGHTSPEED、Bluetoothの切り替えボタン、右側面にはゲームモードの切り替えスイッチを備える
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左側面にはボリュームダイヤル、上面には電源スイッチとデータ/充電用のUSB Type-Cコネクターがある

 底面にはスタンドがあるが、8度の1段階のみとなる。10〜15度程度の傾斜角が付く一般的なスタンドに比べると調整幅が狭く、「若干、1段目のキーに届きやすくなったかな」という程度の違いしか生まれない。しかし、ベース部分の高さがそこそこあるので、あまり傾斜角があるスタンドだと手首の腱を痛めてしまうかもしれない。個人的にはスタンドは立てない方が使いやすかったが、これは人によるだろう。

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スタンドは8度の1段階
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あまり高さがなく変化はわずかだが、ベース部分の高さがあるので妥当なところか
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ラバーフィートは小さめだが、約610gの重量と合わせてグリップ感は強い

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