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ソニーが「INZONE」ゲーミングディスプレイに2年ぶりの新製品 競技ゲーマー向けハイスペック有機ELモデルも登場

ソニーが約2年ぶりにゲーミングディスプレイの新モデルを発表した。4K液晶モデルをリファインして再投入する他、競技ゲーマーを意識した480Hz駆動/WQHD解像度の有機ELモデルが新たに登場する。

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 ソニーは9月24日、ゲーミングブランド「INZONE(インゾーン)」から新型ディスプレイ「INZONE M9 II(エムナイン マークツー)」「INZONE M10S」を発表した。いずれも10月25日の発売を予定しており、想定販売価格はINZONE M9 IIが13万2000円前後、INZONE M10Sが17万5000円前後となる。

INZONE M9 IIの概要

 その名の通り、INZONE M9 IIは2022年7月に発売された4K(3840×2160ピクセル)/144Hz駆動の27型液晶ディスプレイ「INZONE M9」の第2世代モデルだ。ボディーカラーをホワイトからブラックにした他、スタンドのデザイン変更、最大リフレッシュレートの向上(144Hz→160Hz)など複数箇所の改良を行っている。

INZONE M9 II
INZONE M9 IIは、「INZONE M9」の第2世代モデルという位置付けだ
INZONE M9 II
INZONE M9 IIの実機。正面から見るとディスプレイ本体は同じように見えるが、機能改善が施されている。付属のスタンドも形状が変わっている
INZONE M9 II
本体背面の形状は初代と変わりないが、色がブラックに変わっている。「ユーザーからブラックモデルのリクエストが多かった」(関係者)こともあり、初代との差別化を兼ねてブラックとしたという

 本製品はシングルプレイのアクションゲームやRPGを中心に、幅広いゲームジャンルをカバーする製品だ。

 パネルはノングレア(非光沢)加工の27型IPS液晶で、パネル解像度は同じく4Kとなる。先代と同様に、直下型LEDバックライトを採用しており、暗所もくっきりと映し出せるように工夫されている。応答速度(Grey to Grey)は1ミリ秒だ。

 先述の通り、リフレッシュレートは160Hzに引き上げられているが、単に引き上げただけでなく、「バックライトスキャニング」によって残像感(モーションブラー)の抑制を図っている。高フレームレートのコンテンツを高速で流すと、その差は結構大きいことが分かる。

 表示色は最大約10億色で、DCI-P3の色域を95%以上カバーしている。HDRコンテンツの表示にも対応しており、VESAの「DisplayHDR 600」の認証も取得している(ピーク輝度は750ニト)。

IPS液晶採用
IPS液晶を採用していることもあり、斜めから見ても色味の変化が少ない

 新機能としては「24.5インチモード」にも注目したい。その名の通り、この機能は画面の表示領域を24.5型相当にするもので、あえて表示範囲を狭めることでFPS(一人称視点のシューティング)ゲームをプレイする際の快適性を向上している。画面は「中央寄せ」と「下寄せ」を選択可能だ。

 ゲームプレイの支援機能としては、ブラックイコライザー、クロスヘア、タイマー、フレームレートカウンターも備えている。

24.5インチモード
表示領域を24.5型相当にする「24.5インチモード」を新規実装した(写真は「中央寄せ」した場合)
24.5インチモード
24.5インチモードでは映像を「下寄せ」とすることも可能だ

 ポート類は、HDMI 2.1入力端子×2、DisplayPort 2.1入力端子(UHBR10)、USB 3.2 Gen 2 Standard-B端子(アップストリーム用)、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×2(ダウンストリーム用)、USB Standard-A端子(ソフトウェア更新用)と3.5mmヘッドフォンジャックを備えている。先代にあったUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子は「ゲーミングディスプレイでは需要が高くない」(関係者)という観点から搭載されていない。

 HDMI 2.1入力はVRR(可変ビットレート)にも対応しており、PlayStation 5と接続した場合は「オートHDRトーンマッピング」「コンテンツ連動画質モード」を利用可能だ。表示同期技術は「NVIDIA G-SYNC」「VESA AdaptiveSync」に対応する。

ポート類
ポート類はUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子が廃止された
スタンド
新しくなったスタンドはチルト(−5度〜+25度)/スイベル(±180度)/高さ調整(130mm)に対応している。先代のスタンドとは異なり、高さ調整時に奥行きを要さないことがポイントだ

INZONE M10Sの概要

 INZONE M10Sは、INZONEブランドのゲーミングディスプレイの“最上位”モデルとして登場する。FPSゲームで対戦を楽しむ競技ゲーマーを想定し、プロチーム「Fnatic」と企画段階から共同開発したという。

INZONE M10S
INZONE M10SはINZONEブランドのゲーミングディスプレイの最上位モデルとして投入される
実機
INZONE M10Sの実機。INZONE M9 IIと同様にボディーカラーはブラックだが、一層狭額縁化が進んでおり、正面にはSONYロゴは一切ない
背面
ソニーロゴとINZONEロゴは背面にある。競技ゲーマーを想定してか、本体やスタンドに余計な装飾はなく、非常にスッキリとした外観となっている

 ディスプレイパネルは、INZONEブランドとしては初めて有機ELを採用している。パネルのサイズは27型で、表面は非光沢加工、解像度はWQHD(2560×1440ピクセル)となる。リフレッシュレートは最大480Hzで、応答速度(Grey to Grey)は0.03ミリ秒だ。

 表示色は最大約10億色で、DCI-P3の色域を98.5%カバーしている。HDRコンテンツの表示にも対応しており、VESAの「DisplayHDR TrueBlack 400」の認証も取得している(ピーク輝度は1300ニト)。

本体薄い
有機ELパネルを採用したこともあり、側面は非常に薄い。視野角はINZONE M9 IIと同程度を確保しており、斜めから見ても色の変化は少ない

 INZONE M9 IIと同様に、本製品にも24.5インチモードが搭載されている。それに加えて、本製品ではFPSゲームに特化した映像モード「FPS Pro」「FPS Pro+」が搭載されている。FPS Proは、FPSゲームの競技時によく使われるディスプレイの色味を忠実に再現したモードで、競技会の練習に最適とされている。FPS Pro+は、有機ELパネルの特性を生かした表示モードで、暗い場所にいるオブジェクトの視認性を高めている。

 ゲームプレイの支援機能としては、ブラックイコライザー、クロスヘア、タイマー、フレームレートカウンターも備えている。

真横
真横から見ると、ディスプレイ部の薄さは際立つ

 ポート類は、HDMI 2.1入力端子×2、DisplayPort 2.1入力端子(UHBR10)、USB 3.2 Gen 2 Standard-B端子(アップストリーム用)、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子×2(ダウンストリーム用)、USB Standard-A端子(ソフトウェア更新用)と3.5mmヘッドフォンジャックを備えている。

 HDMI 2.1入力はVRR(可変ビットレート)にも対応しており、PlayStation 5と接続した場合はオートHDRトーンマッピングやコンテンツ連動画質モードを利用可能だ。表示同期技術はNVIDIA G-SYNCとVESA AdaptiveSyncに対応する。

ポート類
ポート類
スタンド
INZONE M10Sのスタンドもプロチームとのコラボレーションによるものだ。チルト(−5度〜+25度)/スイベル(±180度)/高さ調整(120mm)に対応しており、軽い力で調整できてピタッと止まることに力を入れたという。個人的には、高さの目盛りがすごく良いものだと感じた

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