ブラックフライデーのPOPがあちこちに――日本ではネット先行か:古田雄介の週末アキバ速報(1/2 ページ)
各ショップのセールPOPに「ブラックフライデー」の文字を見かけることが増えてきた。米国発の大型セール文化が電気街にも広まってきた感があるが、実際の空気感はいかに?
ブラックフライデーは1950年代の米国に端を発する商業文化で、11月の第四木曜日の翌日の金曜日に行う大型セールを指す。2024年は11月29日が該当するが、アキバ電気街では一週前の22日(11月の第四金曜日ながら、第四木曜日の翌日ではない)からこの名を冠したセールを実施するPCパーツショップが複数みられた。
年始まで続くセールラッシュに「ペース配分の難度が上がっています」
このセールの認知度も、じわじわと広がってきている様子だ。ドスパラ秋葉原本店は「普段よりもリッチなパーツが動く感触があります。やはり普段の週末よりお客さんも多いですね」と語る。
ただ実際はショップごとに差がある様子で、「何となく耳にするけど、具体的にいつでどんなイベントなのかよく分かっていない空気ですね」(某ショップ)など、ほぼ無風というところも少なくない。
さらに、販路によって差があるとの声も聞いた。パソコンSHOPアークは「日本ではAmazonのセールに引っ張られるところがあって、オンラインショップの方が明確に動きますね。今年のAmazonセールは11月29日なので、そのあたりからはっきりと出てくるでしょう。リアル店舗も影響がゼロではないですが、そこまでの差はまだ感じていません」と話していた。
いずれにしても、購買意欲を刺激するイベントが増えることには肯定的な意見が多いが、昨今の流通事情から複雑な思いを吐露するショップもあった。あるショップは「ブラックフライデーが終わったら、冬のボーナス商戦、クリスマス商戦、年末年始セールと続きます。――が、特価で出せる品をどこまで確保できるかという不安があります。いろいろと物価高で流通が絞られている中で、ペース配分の難易度が高くなっていますね」とこぼす。
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