デル・テクノロジーズが法人向けPCを拡充 AI時代を意識してCPUだけでなくインタフェースも選択可能に(3/3 ページ)
デル・テクノロジーズが、中〜大規模法人に向けたPCの新製品を発表した。一部は既に販売を開始している。
デスクトップPCの新製品
デスクトップPCでは、以下の新製品が登場する。
- Dell Pro Micro(QCM1250/QCM1255)
- Dell Pro Slim(QCS1250/QCS1255)
- Dell Pro Tower (QCT1250/QCT1255)
- Dell Pro Micro Plus(QBM1250)
- Dell Pro Slim Plus(QBS1250)
- Dell Pro Tower Plus(QBT1250)
- Dell Pro 24 All-In-One 65-Watt(QC24250)
- Dell Pro 24 All-In-One 35-Watt(QC24251)
- Dell Pro 24 All-In-One Plus(QB24250)
- Dell Pro Max Micro(FCM2250)
- Dell Pro Max Slim(FCS1250)
- Dell Pro Max Tower T2(FCT2250)
本記事では、All-In-One(ディスプレイ一体型)を除く各モデルの概要を紹介する。
Dell Pro Micro/Slim/Towerの概要
その名の通り、Dell Pro Microは超小型のマイクロタワー形状、Dell Pro Slimはコンパクトなスリムタワー形状、そしてDell Pro Towerは通常のタワー形状のデスクトップPCだ。いずれもIntel製CPUを備える「Intelモデル」と、AMD製CPUを備える「AMD製CPUモデル」を用意している。
従来モデルから吸気口の追加/変更を行い、ファンの形状も改善したことで、静音性と冷却効率が向上したという。Plusモデルについては、各ボディーをはそのままにポート類の強化/増設をしたものだが、CPUはIntel製のみとなる。
新モデルではマザーボード上にある「70ピンコネクター」を使うことでより多彩なポートを“後から”増設/追加することになったことも特徴で、Slim/Tower(Plusを含む)については後からモジュールを購入してポートを変更/増設/追加することも可能だ。
推奨構成の直販価格は以下の通りとなる。
- Dell Pro Micro:12万3588円(Intelモデル)/12万6193円(AMDモデル)
- Dell Pro Micro Plus:20万5201円
- Dell Pro Slim:12万1127円(Intelモデル)/13万5744円(AMDモデル)
- Dell Pro Slim Plus:21万2383円
- Dell Pro Tower:13万8494円(Intelモデル)/13万1113円(AMDモデル)
- Dell Pro Tower Plus:24万306円
新モデルではマザーボード上に独自の「70ピンコネクター」を設け、PCI Expressスロットを消費せずにポートの追加/増設を行えるようになった(シリアルポートについては、一部モデルで従来と同じ「レガシーコネクター」を使った増設となる)
70ピンコネクターに対応するUSB 3.2 Gen 2 Standard-Aモジュール(左)と、VGAモジュール(右)。マザーボードにはめ込む形で装着する(Slimモデルについては、出荷時にあらかじめ装着する形でのみ選択可能)
CPUは、IntelモデルはCoreプロセッサ(第14世代)またはCore Ultra 200Sプロセッサを選択可能で(いずれもvPro対応あり)、AMDモデルはRyzen 8000G/Ryzen PRO 8000Gプロセッサを搭載する。SlimとTowerについては、オプションでAMDまたはNVIDIAのGPUを搭載するグラフィックスカードを追加することも可能だ(選択できるオプションは構成により異なる)。
Dell Pro Max Micro/Slim/Tower T2の概要
Dell Pro Max Microは超小型のマイクロタワー形状、Dell Pro Max Slimはコンパクトなスリムタワー形状、そしてDell Pro Max Tower T2は通常のタワー形状のデスクトップワークステーションだ。CPUはvPro対応のCore Ultra 200Sプロセッサのみとなり、SlimとTowerはアンロック対応の「K」付きモデルを選べる。
オプションのグラフィックスカードは「NVIDIA RTX」シリーズ(Ampere/Ada Lovelaceアーキテクチャ)を搭載可能で、Tower T2についてはAMDの「Radeon Pro W7500/W7600」も選べる。最小構成の直販価格は以下の通りだ。
- Dell Pro Max Micro:18万7272円
- Dell Pro Max Slim:19万265円
- Dell Pro Max Tower T2:16万6251円
メモリは用途によってECC(エラー訂正機能)の有無を選択できる。Slim/Tower T2はSSDとHDDの両方を搭載できるが、HDDのみの構成は選べない。
Dell Pro Max Tower T2の内部。600Wクラス(≒重くて分厚い)のグラフィックスカードの搭載を想定して、PCI Express 5.0 x16スロットは“補強”されている。最大構成(Core Ultra 9 285K)にパワフルなグラフィックスカードを組み合わせた際も“きちんと冷やす”ことを念頭に置いたといい、従来モデルと比べると内部のファンも増強されている(この写真はCPUを最小構成のCore Ultra 5 235Kにした場合の内部で、CPUが上位モデルになるほどCPUファンも強力なものになるという)
写真はDell Pro Max Slimの内部。こちらにもPCI Express 5.0 x16スロットが用意されているが、ボディーの都合でロープロファイルのグラフィックスカードしか搭載できないためスロットの補強はされていない
Dell Pro Max Microはコンパクト性重視のデスクトップワークステーションだ。外部GPUを搭載する前提なのでDell Pro Microよりもさすがに大きいが、ディスプレイ裏へのマウントにも対応している
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