PCいらずで「液タブ」の夢を見たい! HUIONの新型タブレット「Kamvas Slate 13/11」を試して分かった現実:ある日のペン・ボード・ガジェット(2/4 ページ)
HUIONから、液晶タブレットの新モデル「Kamvas Slate 13」と「Kamvas Slate 11」が発売されました。これ1台でお絵描きが完結できるのか、実機を試してみました。
堅実な作りの付属ペン
ペンは静電気センサー式で、サイドボタンが1つと、充電のためのUSB Type-Cポートがあります。筆圧検知だけでなく、傾き検知に対応しているのも注目ポイントです。
太さやおおまかな形状はApple Pencil 2や同Proとほとんど同じで、面取りの仕方もそっくりです。
芯は手で引っ張るだけで交換できます。
残念なペン性能
さて、ここからが気が重いパートになってしまう、ペン性能についてです。仕様を読むのが得意な方は、静電気センサー方式のペンということで過度な期待は抱いていないとは思いますが、本機のペンもいくつかの弱点があります。
- ジッターあり
- パームリジェクションが弱い
- 軽い筆圧の唐突感
ジッターについては、Kamvas Slate 13はそこそこあり、Kamvas Slate 11はかなりありました。
パームリジェクションのミスについては、素手で使った場合は高頻度で発生します。ホバーを利用する処理自体は入っているようですが、ホバー検知高さが低めなのと、利用中にホバー状態にならないタイミングが多めなのも関係していそうです。
付属の手袋はタッチに反応しにくくなるように裏地に当て布が縫い付けてあり、これを着けていれば概ね問題なく操作できます。セルシスの「CLIP STUDIO PAINT」などは手では描けないように設定することもできます。
また、軽い筆圧への反応もやや残念です。ちょうどペンの自重をかけたぐらいで反応するかしないかの境目ぐらいでした。
最近はHUION製品も含めて出来の良いペンばかり触っていたので、期待してしまっていたところがありました。静電気センサー式のペンは、元々タブレット端末に備わっているタッチセンサーを流用できるという低コスト志向の成り立ちゆえ、液タブなどの良いペンより劣るのはある程度仕方がない面はあります。
とはいえ、静電気センサー式の枠では初代Apple Pencilが良い基準を打ち立てからもう10年が経とうとしています。いくら低コスト志向といっても、ジッターぐらいはもうちょっとどうにか……というのが正直な思いです。
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