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「MX MASTER 4」登場! 3年ぶりにフラッグシップモデルを刷新したロジクールマウスのファーストインプレッション(2/3 ページ)

ロジクールから、最上位となるマウスの新モデル「MX MASTER 4」が発表された。10月30日の発売を前に、まずは何が変わったのかをチェックした。

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USB Type-C接続のLogi Boltレシーバーが標準で付属

 バッテリーは内蔵充電式で、1分充電すれば約3時間使用可能だ。満充電では、最長70日間の連続使用が行えるという。USB Type-Cポート経由で充電しながらの有線利用も可能だが、充電用USBケーブルが付属していない点には注意が必要だ。

 また、付属品であるロジクール独自のLogi BoltレシーバーはUSB Type-C対応のモデルに変更された。最近の薄型ノートPCにはUSB Standard-Aポート非搭載のものも増えており、アダプターなしで直接挿せるUSB Type-Cレシーバーを望む人も多いだろう。

 単品では以前から購入可能(2420円)ではあったが、追加費用なしで入手できるのはうれしい。パッケージは環境に配慮したFSC認証紙のエコパッケージで、プラスチック使用を極力減らした簡易梱包となっている。

ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
プラスチック使用を極力減らしたエコパッケージ
ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
Logi Boltレシーバーが付属する。USB Type-Cケーブルは別売だ
ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
USB Type-C対応のLogi Boltレシーバーは非常に小型だ
ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
ノートPCに接続しても出っ張りはわずかで済む。USB Standard-Aコネクターのない薄型ノートPCユーザーにはうれしい

細かくチューニングされたホイールとボタン

 MX MASTER 4はモデル名に「S」がついていないが、スイッチは静音仕様となっている。このような静音仕様をデフォルトとする傾向は他社のキーボードなどでも見られるが、そのトレンドを後押ししているのがフィーリングを損なわないクリック感だ。

 MX MASTER 4のボタンを押したときの音は「ポクッ」と小さな低音がわずかに響く程度で、音楽をかけていたり、オフィスやカフェなど雑音があったりする環境ではほとんど聞き取れないレベルにある。それでいて押下時の指先には確かなクリック感触が伝わり、安っぽい無音スイッチにありがちな「押したか分からない」という不安は一切ない。

 静音化とクリックフィードバックの両立が高い次元で達成されており、この心地よい「コクッ」とした押し心地は一度味わうとクセになる。実際、MX MASTER 4の後に静音仕様ではないMX MASTER 3を使うと、その甲高いクリック音が耳障りに感じるようになり困ってしまった。

 ホイール機構には、Masterシリーズの象徴ともいえるMagSpeed電磁気スクロールホイールを引き続き採用する。金属製ホイールを磁力で制御し、低速時は「カリカリ」と小気味よいクリック感のあるラチェットモード、高速時は惰性で「サーッ」と回る、1秒間最大1000行スクロールが可能なフリースピンモードに自動的に切り替わる。

 操作を意識せずとも最適なモードが直感的に得られる快感は前モデルと変わらないが、こちらも静音仕様になっている。特にMX MASTER 3ではラチェットモード/フリースピンモードともゴロゴロという回転音があり、フリースピンモードからラチェットモードに切り替わるときにガコン、という作動音が出ていたが、MX MASTER 4では切り替わりのときにわずかに聞こえるかなという程度で、体感的にも圧倒的に滑らかさが向上している。

 サムホイールは前モデルよりもやや上に移動し、横にせり出すようなポジションになった。えぐられた溝に収められていた前モデルと比較すると露出している範囲が広いため、親指の食い付きが良く、一度に回せる角度も大きくなっている。

 個人的な感想だが、MX MASTER 3のときは「さあサムホイールを使うぞ」と意識的に使用していたのに対し、MX MASTER 4では自分でも気付かないうちに使うようになっていた。マンマシンインタフェースとして、より感覚的に使えるようになった証左だろう。

ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
触感フィードバックセンスパネルの横方向への押し込み、横にせり出したサムホイールなど、特に親指回りの操作感が大きく向上している

 サムレスト部分に追加された触覚フィードバックセンスパネルは、小型の振動モーターによって、操作や通知に対応したフィードバックを伝えるハプティック機能(振動フィードバック)を実現するモジュールだ。

 このために詰め込まれたパーツによってボディー内のスペースはほとんどなくなり、結果、ボディー内の反響の低減と静音化にも寄与しているようだ。触覚フィードバックセンスパネルはボタンの機能も持っているが、前モデルでのジェスチャーボタンは押し込み方向が真下だったのに対し、MX MASTER 4では右方向、つまり、自然に手を握り込んだときの親指の自然な動きに合わせた方向に変わった。

ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
新たに追加された触覚フィードバックセンスパネル

 このことによる使いやすさの向上は、非常に大きい。なお、触覚フィードバックセンスパネルを押し込んだときのクリック感も触覚フィードバックによるもので、電源を切った状態で押しても無音でわずかに沈み込むだけだ。

 なお、原稿執筆時点ではユーティリティーの「Logi Options+」がMX MASTER 4に対応しておらず、ハプティック機能の設定を行うことができなかった。こちらについては続報でお伝えしたい。

ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
Sharp collision、Angry alert、Happy alertなど、さまざまな触覚フィードバックパターンが用意されている
ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
みちみちに詰まった内部構造

 さらに、底面のマウスソールデザインは変更され、大きくなっている。実測でMX MASTER 3が142gであるのに対し、MX MASTER 4は150gと重くなっているにも関わらず、MX MASTER 4では移動時にかかる力がはるかに小さい。

 素材に変更はないため、より大きな面で接地することで荷重が分散され、マウスパッドの沈み込みが減ったことが影響していそうだ。

ロジクール MX MASTER 4 マウス ハイエンド クリエイター Action Ring レシーバー
マウスソールの大型化とネジの多用が目に付く底面。ネジで分解可能な設計も特徴の1つだ

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