依然として厳しいメモリに品薄傾向が現れたHDD、そしてグラフィックスカードも：古田雄介の週末アキバ速報（1/2 ページ）

メモリを筆頭に一部のPCパーツの高騰と供給の不安定さが目立っている。今週はHDDの品薄傾向がみられるようになったのに加え、グラフィックスカードの今後について不安視する声も耳にした。

[古田雄介，ITmedia]

　先週（11月2日週）のレポートにもあるように、PCパーツの高騰と品薄傾向は今週に入って一段厳しさを増した感がある。

「64GB×2枚セットは相当厳しいです」――PCパーツ市場の異変

　品薄と値上がり傾向が顕著なのは、やはりメモリだ。ショップによっては価格表が「売り切れ」札で埋められ、10月末に2万5000円前後で登場したDDR5-6400 32GBキットが4万円を超えるなど、ブレーキがかかる気配はまだない。

　TSUKUMO eX.は「特に厳しいのは、DDR5の64GB×2枚キットです。生成AIなどで大容量メモリを使いたい人には辛い状況ですね……」と苦しそうに話していた。

TSUKUMO eX.のDDR5メモリ価格表。2025年11月14日夕方撮影

パソコン工房 秋葉原パーツ館のDDR5メモリ価格表。同時刻頃に撮影

同じくパソコンSHOPアークの価格表。同時刻頃に撮影

　先週よりも深刻度が増したと言われているのはHDDだ。価格の上昇幅というより、入荷の不安定さが増大しているのを不安視する声が多く聞かれた。あるショップは「ワークステーション向けもコンシューマー向けも、大容量タイプが仕入れにくくなっています。記録装置全般にいえますが、AI側に取られてこちらに降りてこない感じになっていますね」とこぼす。

　今後の不安材料としては、グラフィックスカードを挙げる声も複数あった。オリオスペックは「グラフィックスカードもメモリを使いますから、今回の動きと無関係ではいられません。既にGeForce RTX 5090はだいぶ入荷が厳しくなっていると聞きます」という。

　引き続き、動向に注視していきたい。