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「Apple Watch SE 3」実機レビュー ベーシックモデルとして「必要十分」な性能 進化した点や上位モデルとの違いは?スマートウォッチ ナビ(1/2 ページ)

Appleのスマートウォッチでベーシックモデルとなるのが「Apple Watch SE 3」だ。約3年ぶりのフルモデルチェンジで何が変わったのか、実機をチェックした。

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 Appleの「Apple Watch SE 3」は、廉価版スマートウォッチの第3世代モデルにあたる。従来同様、サイズは40mmと44mmの2モデルで、GPS+CellularモデルとWi-Fiモデルが用意される。価格は40mmが3万7800円から、44mmが4万2800円からとなる(いずれもWi-Fiモデル)。

 前モデルの「Apple Watch SE(第2世代)」(以下、SE 2)の発売が2022年9月なので、実に3年ぶりのモデルチェンジとなる。プロセッサが最新のS10チップに更新され、ディスプレイの常時表示やジェスチャー操作に対応するなど、Apple Watchの標準モデルに近い性能を手に入れている。

 もちろん、廉価モデルゆえに省かれている機能もあるが、多くの人にとってはこれで十分と思わせるデバイスになった感がある。

 Apple Watchは既に広く知られているが、今回はSE 3で何ができるようになり、上位モデルのApple Watch Series 11と比較して何ができないのかを中心に紹介したいと思う。

Apple Watch 3 SE 廉価モデル スマートウォッチ 第3世代 40mm 44mm GPS アルミニウム
Appleのスマートウォッチ廉価モデルとなる「Apple Watch SE 3」(44mm)。40mm/44mmともアルミニウムケースを採用する

本体デザインとディスプレイ

 Apple Watch SE 3は、44mmと40mmのアルミニウムケースという点では、前モデルのSE 2から変わっていない。本体サイズも44mmモデルは約44(幅)×38(奥行き)×10.7(厚さ)mm、40mmモデルは約40(幅)×34(奥行き)×10.7(厚さ)mmでSE 2と同じだ。

 ディスプレイの仕様自体も最大1000ニトのRetinaディスプレイで変更はないが、常時表示ディスプレイをサポートしたのが大きな違いとなる。SE 2は常時表示に非対応だったので、画面が消えてしまったら時間を確認するためには腕を上げるか画面をタップする必要があったが、SE 3ではその必要がなくなった。PC操作などほとんど手を動かさないような場合でも、手首を見るだけで時間を確認できる。

Apple Watch 3 SE 廉価モデル スマートウォッチ 第3世代 40mm 44mm GPS アルミニウム
ディスプレイの輝度などの仕様はSE 2から変わらないが、常時表示に対応した

 ディスプレイ関連では、カバーガラスに独自グレードのIon-X(イオン交換強化)ガラスを採用する。これにより、SE 2よりも4倍の耐亀裂性能を備えているという。

健康管理機能の強化、ジェスチャーにも対応

 光学心拍センサー自体は、SE 2と同じ第2世代となっているが、上位モデルと同じ皮膚温度センサーを内蔵した。この皮膚温度センサーのデータから過去の排卵日を推定できる機能が追加された。加えて、睡眠時無呼吸の通知機能も利用できる。30日間に渡って中等度から重度の睡眠時無呼吸を示唆する兆候が見られる場合に、ユーザーに通知するという機能だ。

Apple Watch 3 SE 廉価モデル スマートウォッチ 第3世代 40mm 44mm GPS アルミニウム
光学心拍センサーはSE 2と同じ第2世代を搭載する。ただし、上位モデルと同じく皮膚温度の計測に対応している

 また、プロセッサがS10チップになったことにより、Series 9以降で利用可能になったジェスチャー機能に対応した。SEシリーズとしては初対応だ。人差し指と親指をダブルタップすることで、電話の応答や通話の終了、タイマーの停止やアラームのスヌーズなどを行える。

 また、watchOS 11で追加された「手首フリック」にも対応している。手首を素早く返して戻す(フリックする)ことで、通知やタイマー、着信などを閉じてすぐに文字盤表示にすることが可能だ。

Apple Watch 3 SE 廉価モデル スマートウォッチ 第3世代 40mm 44mm GPS アルミニウム
S10チップの採用により、ダブルタップのジェスチャーに対応した。watchOS 11で追加された手首フリックも利用できる

 この機能、発表されたときはそれほどピンとこなかったが、実際に使ってみると非常に便利だ。時計を見ようと思ったら通知が表示されてしまい、通知を消すためにもう片方の手で操作するという手間がない。ぜひ他のスマートウォッチにも搭載してほしい機能だ。

 この他、Apple Watch SE 3では、これまでSE 2では非対応だった内蔵スピーカーを使ったメディア再生や、マイク通話での「声を分離」機能に対応している。

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