サングラス型ディスプレイ「VITURE Luma Ultra」の周辺デバイスを試す 独自のネックバンド型Androidデバイスや“Switch 2”と接続できるドックで拡張性アップ(3/4 ページ)
VITURE Luma Ultraの周辺アクセサリー「VITURE Proネックバンド」(以下、Proネックバンド。5万9980円)と「VITURE Proモバイルドック」(以下、Proモバイルドック。2万1800円)を組み合わせることで、どのような使い方ができるのか。順に紹介しよう。
Androidモードが利用できるなら、Visual Studio Codeも使えるかも……?
さて、Spacewalkerモードについて実際の動作を試してきたが、Proネックバンドにはもう1つAndroidスマートフォンと同じ使い方ができる「Androidモード」がある。
Androidモードについても動作チェックをしていくが、ただAndroidアプリを試すだけでは面白くないので、Android上でLinuxを実行できるアプリをリリースしているUserLAnd TechnologiesのdeVStudioアプリを使って、PCやスマホレスでVisual Studio Codeを操作できるか試してみた。
PCやスマホなしでVisual Studio Codeを利用できる環境を長年夢見てきている筆者にとって、Proネックバンドは福音となるのか。期待半分、不安半分で導入してみた。
結果を先にお伝えすると、deVStuidoを使ったVisual Studio Codeの起動は何のトラブルもなく実施できた。「これで夢にまで見たPC、スマホレスのVisual Studio Code環境が構築できる……」と胸が躍ったが、筆者が期待していた通りの結果とはならなかった。
Visual Studio Codeは難なく起動し、ファイルの編集やターミナルの利用などもできるのだが、ソフトウェアキーボードでの操作がなかなかつらいのが正直なところだ。
Androidモードでもハンドジェスチャー機能が利用できるのだが、Spacewalkerモードほど安定しておらず、キー入力には正直向かない。
Proネックバンドは、ハンドジェスチャーだけでなくスマホ向けの「Neckband Remote」アプリをインストールすることで、スマホをタッチパッドとして利用できるので、タッチパッドを使った操作であればバーチャルキーボードをタイプできるものの、やはり操作感は少し劣ってしまう。
Visual Studio Codeを利用する前は、おそらく少し効率は落ちるものの、そこまで困ることはないだろうと考えていたが、少し考えが甘かった。
とはいえハンドジェスチャーもNeckband Remoteアプリも、Webブラウジングや動画鑑賞などの操作であれば問題なく利用できるので、決してProネックバンドが悪いわけではない。筆者の少しおかしな試みが悪いのだ。
であれば、ProネックバンドにBluetoothキーボードを接続すればよいのではないかと考え、手元にあったFMV Mobile Keyboardとペアリングしてみたが、残念ながら文字入力や、トラックパッドの操作を認識しなかったため、筆者の夢はここでついえてしまった。
通常利用であればバッテリーの消費も低いので移動時の利用にはおすすめ
Visual Studio Codeの利用は現実的ではなかったものの、Webブラウジングや動画鑑賞であれば問題なく利用できたので、いわゆる一般的な利用範囲においては快適に操作できるモードといえる。
Androidモードの利点として、バッテリーの消費がSpacewalkerモードと比べて低い点が挙げられる。Spacewalkerモードは没入型XR体験を楽しめるが、その分負荷が高くてバッテリーの消費が大きい。
自宅で楽しむのであれば問題ないが、通勤電車など移動中に利用する場合は、Androidモードに切り替えて利用するのがよさそうだ。
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