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薄型ゲーミングキーボード「Razer Joro」を試す 携帯性と快適な打ち心地を両立した異色の存在Macでも使えます(3/3 ページ)

Razerが7月に発売した「Razer Joro」は、ゲーミングキーボードとしては“異色”となる薄型/軽量設計が特徴だ。どんなキーボードなのか、実際に使ってみよう。

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「Razer Synapse」で設定できることは?

 他のRazer製デバイスと同様に、Razer Joroはユーティリティーアプリ「Razer Synapse」に対応しており、キー割り当てやライティング、電源設定といった基本的なカスタマイズを行える。

 搭載している機能自体は上位モデルほど多くはないが、本製品の用途を踏まえると必要十分な項目を取りそろえており、モバイル環境でも扱いやすい設定体系になっている。

 「カスタマイズ」タブでは、各キーへの機能割り当てとHypershift、ゲームモード、Snap Tapなどの操作系設定がまとめられている。ゲームモードを有効にすると、プレイ中の誤操作を防ぐためにWindowsキーやCopilotキー、「Alt+Tab」「Alt+F4」といったショートカットを無効化できる。

 また、Snap Tapでは左右入力の優先度を選択でき、移動操作を素早く切り替えたい場合に効果を発揮する。さらに、ファンクションレイヤーをメディアキー主体にするか、ファンクションキーにするかといった切り替えもここで行える。

 なお、Hyperspeed Wirelessを使う場合は、このタブからガイドに従って行う仕組みとなっている。別売のUSBドングルを使って接続する際に必要な手順も確認可能だ。

カスタマイズタブ
カスタマイズタブ

 「ライティング」タブでは、Razer Chroma RGBの輝度調整と発光パターンを設定できる。本機はシングルゾーン仕様であるため、個別キーごとの演出は行えないが、「スペクトラムサイクル」をはじめとするクイック効果には対応しており、好みに合わせてシンプルなライティングを楽しめる。

 ディスプレイ消灯時やアイドル状態で自動的にライトをオフにする設定も用意されており、バッテリー駆動時の省電力に寄与する。

ライティングタブ
ライティングタブ

 「電源」タブでは、バッテリー駆動時の減光タイマーやワイヤレスパワーセーブの時間を細かく調整できる。パワーセーブモードの効能は先述の通りだが、外出先で長時間使用する場面に活用したい。

 電源管理の柔軟さは大きな利点といえるだろう。

電源タブ
電源タブ

薄型と携帯性を追求したゲーミングキーボード

 Razer Joroは、ゲーミングキーボードとしては“異色”の存在といえる。メカニカルスイッチのような強い打ち心地や、競技向けの高速応答を最優先する製品とは立ち位置は異なる。「極限まで薄型化して、どこでも気軽に使えるゲーミングキーボード」という明確な方向性がある。

 実際に使ってみると、軽快なフィードバックと安定感あるストロークを得られることもあり、薄型キーボードとしての完成度は高いと感じる。しかし、競技レベルでゲームに取り組むユーザーであれば、深いストロークによる安定した入力や連打時の操作精度を確保しやすいRazerのメカニカル系モデルを選ぶ方が適切だ。

 Razer Joroは、競技シーンを前提とするのではなく、あくまでも携帯性を最優先としつつ、ゲームプレイ時の快適さも妥協したくないユーザーのニーズに応えるモデルと考えた方がよい。

 そして、本製品の最大の特徴は、薄型ながらも打ち心地を確保し、ゲーミング用途にも適応させた、現状で“ほぼ唯一”の存在である点にある。軽量/薄型でありながら、Snap TapやNキーロールオーバーなど必要十分なゲーミング機能を備え、SNSやブラウジングからゲームまでを1台でこなしたいモバイルユーザーにとって、これほど適したキーボードはない。

 携帯性、静音性、軽快な打ち心地、そしてRazerデバイスらしい操作性とカスタマイズ性――その全てを薄型フォームに収めたRazer Joroは、従来のゲーミングキーボードとは異なる価値を求めるユーザーにとって確かな選択肢となるだろう。

異色の存在
Razer Joroはゲーミングキーボードとしては異色の存在である

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