「Ryzen 7 9850X3D」先行レビュー L3キャッシュ爆盛りCPUはクロックアップでどうなったのか?(1/4 ページ)
AMDがCES 2026で発表した「Ryzen 7 9850X3D」が、まもなく発売を迎える。L3キャッシュ爆盛りCPUは、400MHzのクロックアップでどうなったのか――発売に先駆けて試してみた。
AMDのデスクトップPC向け新型CPU「Ryzen 7 9850X3D」の国内発売が、1月30日11時から始まる。想定販売価格は9万4800円だ。
発売に先駆けて、本製品を試す機会を得たのでパフォーマンスをチェックしていく。
Ryzen 7 9850X3Dの概要
Ryzen 7 9850X3Dをすごく簡単に説明すると、2024年11月に発売された「Ryzen 7 9800X3D」のクロックアップモデルとなる。
CPUソケットは、Ryzen 7000シリーズから続く「Socket AM5」で、「AMD X870」「AMD B850」といったRyzen 7000/9000シリーズ向けチップセットを備えるマザーボードで稼働する。既にRyzen 7000/9000シリーズを搭載する自作PCを使用している場合は、基本的には換装するだけで利用可能だ(※1)。
換装前にUEFI(BIOS)の更新が必要となる場合がある。また、換装前のCPUのTDP(熱設計電力)によっては、冷却機構や電源装置の換装も必要となる可能性もある
Ryzen 7 9800X3Dと同様に、本製品では第2世代の「3D V-Cacheテクノロジー」によって64MBのL3キャッシュを“積層で”追加している。追加のL3キャッシュをCCD(Core Complex Die:CPUコアを含むダイ)の下部に設置することで冷却効率を高め、最大クロックを引き上げている。
Ryzen 7 9850X3Dで採用している「第2世代3D V-Cacheテクノロジー」の概説。初代ではCCDの“上部”にL3キャッシュを積層していたのに対して、2代目では“下部”に移したため、CCDの冷却効率が高まり、最大クロックを引き上げている
先述の通り、Ryzen 7 9850X3Dは「Ryzen 7 9800X3Dのクロックアップモデル」だ。主な仕様は以下の通りとなる。
- CPUコア(Zen 5アーキテクチャ):8基16スレッド(4.7GHz〜5.6GHz)
- L1キャッシュ:640KB
- L2キャッシュ:8MB
- L3キャッシュ:96MB(32MB+追加64MB)
- TDP(熱設計電力):120W
最大クロックが400MHz向上しているものの、TDPは120Wで据え置きとなっている。ただし、L3キャッシュを増量していない「Ryzen 7 9700X」(8コア16スレッド/3.8GHz〜5.5GHz)と比べるとTDPが2倍近くになっているので(65W→120W)、冷却機構には一定の配慮が求められる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
AMDが最大60TOPSのNPUを備える「Ryzen AI 400シリーズ」を発表 動作クロックを引き上げた「Ryzen 7 9850X3D」も追加
CES 2026に合わせて、AMDが新型APU「Ryzen AI 400シリーズ」を発表した。第1弾はモバイル向け製品で、デスクトップ向け製品は改めて発表される。
相変わらずゲームシーンでは“チート級”の実力 11月15日発売の高コスパCPU「Ryzen 7 9800X3D」(約8.7万円)を試して分かったこと
AMDの「Ryzen 7 9800X3D」の日本発売日が11月15日に決まった。米国での発売に合わせて先行レビューする機会を得たので、その実力をチェックしていく。
AMDがRyzen PROプロセッサのラインアップを拡充
AMDは、企業向けデスクトップ用プロセッサとなるRyzen PROシリーズのラインアップ拡充を発表した。
AMDがエントリーサーバ向けCPU「EPYC 4005」を投入 Zen 5アーキテクチャベースでSocket AM5採用
AMDが、エントリークラスのサーバ向け新型CPUとして「EPYC 4005シリーズ」を投入する。Zen 5アーキテクチャベースで、より効率を高めていることが特徴だ。
Socket AM5向けの新チップセット「AMD B850/B840」搭載マザーボードが一斉デビュー
年明け早々、Ryzen 9000に対応する「AMD B850」「AMD B840」マザーボードが登場した。また、ギガバイトからはフルプラグインの電源ユニットが投入されている。

