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コラム

新品は絶滅、中古は高騰──「令和にMDを聞きたい」と願った筆者が、理想の再生環境を整えるまでの一部始終(2/3 ページ)

1枚の古いMDに刻まれた20年前の記憶──。サブスク全盛の今、あえて「MD環境」の復元に挑んだ筆者の記録をコラム形式で紹介したい。

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意外と高い、MDの再生機

 たった1枚のMDを再生したいだけなので、ここに充てられる費用は数千円が限度だ。ちょっと頑張ったとしても1万円くらいに抑えたい。

 筆者の自宅のそばには中古の家電などを扱う大手チェーン店が数店舗あり、そのどこかでちょうどいいMD再生機が手に入るだろうと考えていた。

 しかし実際に店舗に赴いてみると、MDに対応したコンポやポータブルプレーヤーの中古品は全くといっていいほどなく、もしあったとしても「MD再生できませんでした」など、肝心の機能が失われたジャンク品ばかりであった。

 次にネットオークションやフリマアプリ、中古を扱うECサイトを探す手だが、こちらも「中古品なので動作保証はなし」「通電はしたけど、MDを持っていないので再生できるか分からない」といった、買うにはちょっとばくちに近いものばかり。

 「MD再生できます」と、動作確認済のものになると、今度は値段が一気に高くなり、数千円〜1万円の予算を大きく超えて、その製品が新品で売られていたときと同等か、それ以上の値段がついていることも珍しくなかった。

 ただ、過去に販売/落札された履歴などを見ていると、筆者が考えている予算で売買が成立しているものもあったので、ここからは持久戦ということで、いくつか型番指定でチェックを行うようにし、少々予算をオーバーしたが1万円台前半でMDコンポを購入できた。

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ソニー製MDコンポの最終型の1つ「CMT-M35WM」を入手した

 到着したコンポは、相応の使用感こそあれど動作は至って良好だった。付属品の一部が欠品しているなど仕方がない部分もあったが、MDの再生に限ればまず困らない状態だ。

 そして手元のMDを再生してみると、夜更かししながらその最終回を聞いたこと、録音したMDを翌日以降も何度も聞いたこと、貸したこのMDを返してもらったときのことなど、当時のいろいろなことを思い出し、なんともセンチメンタルな気分になってしまった。

 このMDを録音した日からは25年近く、このMDを見つけてからは2年ほどの時間をかけ、やっと録音された音源を久々に聞くことができたことになる。

MD生産終了の報と、ポータブルMDプレーヤー購入

 さて、どうにかMDコンポを手に入れて発掘したMDの再生、視聴という目標を達成した筆者だが、その直後に「MD(メディア)の生産が終了する」というニュースが舞い込んできた。これは2025年の2月ごろの話だ。

 購入したMDコンポはMDだけでなく、CDやカセットテープの再生にも対応し、もちろんMDに音源をダビングする機能もある。動作も好調で、こうなると久々に「CDからMDへの録音」といった機能も試したくなる。

 さらに「録音したMDを外で聞きたい」といった欲も出てきてしまった。こうなるともう筆者は止まらない、誰も止められない。

 今度はブランクメディアの購入と、動作するポータブルMDプレーヤーの確保に走った。

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