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目玉は“可変絞り”だけではない――「iPhone 18 Pro」を先んじて使って分かったこと本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/4 ページ)

先行レビュー用として、Appleから「iPhone 18 Pro」「iPhone 18 Pro Max」の貸出機が手元に届いた。実際に使ってみると、メインカメラの可変絞りよりも注目すべきポイントが複数あることが分かった。

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写真の“真正”を担保する仕組みも

 iPhone 18 Proシリーズのカメラにおいて、あまり触れられていない重要な追加要素として「Appleリファレンス画像(Apple Reference Image)」という仕組みもある。標準カメラアプリのモードとして新たに加わった「Reference」で撮影すると利用可能だ。

 「リファレンス」と言われると何のことだか分かりづらいが、カメラセンサーが撮影した瞬間に画素単位の署名を付与した上で、「生画像」「センサーによる署名」「撮影時刻」「センサー固有の識別子」がまとめてAppleの「Private Cloud Compute」へと送られる。すると当該の写真が実際に撮ったものかを判定した上で、改変不可能な参照(リファレンス)画像が作られる。「写真」アプリでは、編集した写真と参照画像を並べて見比べられる。

 Adobeが主導している「C2PA規格」による来歴記録では、撮影した“後に”メタデータを添付してひも付けている。それに対して、Appleリファレンス画像は撮った瞬間にセンサーで署名が付与されるため、「だますことはほとんど不可能」だという。

 生成AIが“フォトリアルな”画像を作れる時代において、「これは本当に撮った写真だ」と証明できる仕組みは、報道や記録の仕事をしている人にとって大きなメリットがある。可変絞りの搭載よりも大きな意味を持つ。

 なお、Appleリファレンス画像機能は中国とEUでは提供されない。日本では利用可能だ。

Appleリファレンス画像
Appleリファレンス画像は、撮影した瞬間に真正を担保する仕組みが組み込まれている

「Siri AI」の日本語β版は10月から利用可能に

 iPhone 18 Proシリーズの性能を使い切る“本命”は「Siri AI」だ。英語β版の提供は既に始まっているが、日本語β版も10月から提供される予定だ。なお日本でも、デバイスの言語を英語にすれば、現時点でも英語β版を有効にできる。

 パーソナルコンテキストを理解し、画面を解釈しながらアプリを操作する――新しいSiri AIが、iPhone 18 Proシリーズの“目玉”であることは、スペシャルイベントの基調講演の構成を見れば明らかだった。

 強力なクラウド(サーバ)AIが必要な一部の機能には使用回数の上限があるが、「iCloud+」の大半のプランに加入している場合は、上限値が緩和される。Siriの一部が有料サブスクリプションの枠組みに入るのは、これまでのAppleにはなかったことだ。本件については、日本語β版が使えるようになったときに改めて論じたい。

 「AppleがAIで出遅れている」という見方を否定するつもりはない。ただ、Appleはチップ設計と熱設計でAIへの基礎体力を磨き、その上にオンデバイスでも実用的なAIモデルを載せる、という戦略を取っている。

 メモリを横に並べたA20 Proチップのパッケージングも、表面積約3倍のベイパーチャンバーも、50%増のメモリ帯域も、2026年のSiri AIのためというよりも、これから2〜3年の間に不足しないよう見越した設計に見える。

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