“変身”するAVノート――東芝 dynabook EX/522CDET(4/4)

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 つまり、省電力優先ではなく、DVDを快適に見ることを優先にした設定だ。この状態でDVDプレーヤーを再生したところ、1時間18分20秒でバッテリー電源が切れ、残念ながら「ソードフィッシュ」は最後までは見られなかった。もちろん、輝度をもっと低く設定すればバッテリー持続時間が延びることは説明するまでもない。テスト結果はバッテリー性能の一応の目安と考えてほしい。

ハイエンドノートに迫る充実のインタフェース

 EXのインタフェースは、非常に充実している。PCカードスロット(TYPE II×2スロットまたはTYPE III×1スロット)、SDメモリーカード/メモリースティックスロット、USB 2.0×4ポートやIEEE1394(i.LINK)に加え、プリンタ接続などでまだまだ需要のあるパラレルポートを装備。USBポートが右側面(2ポート)と背面(2ポート)に割り振られた配置は、USB機器の着脱頻度に応じて配置場所を選択でき、ユーザビリティに優れている。

 AV関連として、外部ディスプレイ接続用のアナログRGB(ミニD-Sub15ピン)をはじめ、ビデオ(S-Video)出力、マイク入力、ヘッドホン/ライン出力がある。さらにCeleron搭載のEXシリーズ最上位である本機種には、音声入力(左右×各1)、ビデオ入力(コンポジットとS-Video×各1)、TVアンテナ入力も備えており、ハイエンドクラスのノートPC並みのインタフェースを備えている。


右側面には、DVDマルチドライブ、USB 2.0×2を装備する


左側面は、PCカードスロット(TYPE II×2またはTYPE III×1)、SDメモリーカード/メモリースティックスロット、IEEE1394(i.LINK)、マイク入力、ヘッドホン/ライン出力、音声入力(左右×各1)、ビデオ入力(コンポジットとS-Video×各1)、音量ボリュームを配置


背面には、USB 2.0×2、パラレル、RGB、モデム、Ethernet、S-Video出力、TVアンテナ入力を用意する


TVアンテナ接続ケーブル(同梱)を装着したところ

 ネットワーク機能は、10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernet、V.90(世界61地域)対応の56kbpsモデムを搭載する。家庭利用が中心とはいえ、無線LANが標準装備されていない点は評価の分かれるところか。

 サウンド機能はAC97に準拠し、左側面にマイク、前面部の左右にステレオスピーカーを内蔵する。CD再生やDVD再生の音質は良好だった。


前面の両端にスピーカーが配される

 ただ、dynabook E8シリーズではharman/kardonブランドのスピーカーがおごられていたが、EXはそうでないのがちょっと残念。また、スピーカーの口径が小さく音声出力も高くないため、迫力に欠けるのは否めない。迫力のある音響を楽しみたければ、外付けのスピーカーをつなぐことだろう。

充実したソフトのラインアップ

 OSは、Windows XP Home Editionをプリインストール。アプリケーションソフトは前述のTV・録画関連ソフトのほか、オフィススイート「Microsoft Office XP Personal」やウイルス対策ソフト「Norton Internet Security 2003」、路線検索ソフト「駅すぱあと」が付属する。

 また、東芝オリジナルのソフトとして、Smooth Viewやパッドタッチに加え、英日・日英翻訳ソフト「The翻訳インターネットV7.0LE」や有線/無線ネットワーク自動切り替えソフト「ConfigFree Ver.2.0」、壁紙を時間によって自動的に切り替えられる「くるくる壁紙チェンジャー Version 2.0」、白いアザラシのキャラクター「ぱらちゃん」がかわいくデスクトップ上を動き回るアクセサリーソフト「ぱらちゃん Version 2.0」などが付属。実用ソフトからエンターテインメントソフトまで、充実している。


癒し系キャラクターのぱらちゃんが眠っているところ。ゲームをはじめ、電子メールの着信やスケジュール管理、占いといった機能を備える

dynabook EXシリーズが東芝の主力製品になる?

 本機は日本および海外のノートPC市場を長年牽引してきた東芝ならではのノウハウが凝縮され、実用的な新機能やオリジナルソフトが充実している。リーズナブルなプライス(店頭価格は22万円台半ばの見通しだ)で、TVチューナーとDVDマルチドライブを搭載。デジタルAVライフをこれ1台で楽しめるマシンに仕上がっている。

 デザインもリビングルームに置いておくのにふさわしく洗練されており、パフォーマンスもCeleronとはいえ2.2GHzなので、一般的な用途であれば十分なレベルだ。

 ノートPCで特色を出すのはなかなか難しいが、このdynabook EX/522CDETはうまく特色が出ており他社モデルとの差別化もきちんと図ることができているという印象を持った。現在、同社のノートPCではdynabook Aやdynabook E8シリーズの売れ行きが好調と聞くが、今年の秋・冬のラインアップにおいてはEXシリーズがおそらく同社の主力商品となるのではないだろうか。

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▼ 製品ページ
▼ 東芝PC総合情報サイト「dynabook.com」

[高柳政弘, ITmedia ]

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