松下電器産業の高倍率ズームデジカメ「DMC-FZ10」は、400万画素・光学12倍で開放絞り値全域F2.8というクラス最高峰のスペックを装備。「高画素/高倍率」と「明るいレンズ」を両立した注目機の実力は?
松下電器産業が10月に発表した光学12倍ズーム搭載の400万画素機「DMC-FZ10」は、近年各社から相次いで製品が投入されている「光学10倍超ズーム搭載のコンパクトデジカメ」の中でも、最高峰といえるスペックを備えた注目の一台だ。メーカー発表資料からは分かりづらい実際の使用感などを実機レビューで探ってみた。
光学12倍ズーム搭載の400万画素機「DMC-FZ10」 同社は昨年10月に、現在の高倍率ズーム機人気の火付け役となった「DMC-FZ1」を発表。今回のFZ10は、このFZ1や今年8月発表のFZ1後継機「DMC-FZ2」の上位モデルにあたる。FZ1/FZ2は、光学式手ブレ補正機能付き光学12倍ズームなどの評価が高い一方で、エントリー機クラスでも300万画素が当たり前となっている中での200万画素という解像度に不満の声も多かった。 FZ10は、12倍ズームはそのままに撮像素子を400万画素1/2.5インチCCDにスペックアップ。特筆すべきは、従来機の特徴だった「開放絞り値全域F2.8」という明るいレンズまでも継承している点だ。
16時ごろの六本木ヒルズにて。夕暮れの日陰での撮影だが、F2.8の明るいレンズのおかげでISO50で1/100秒のシャッタースピードで撮影できた
六本木ヒルズ名物オブジェのクモの像を夕方16時半ごろ撮影。すでに日が沈みかけている。F2.8、ISO100、1/80秒 一般的に「高画素/高倍率化」と「明るいレンズ」の両立は非常に難しいといわれている。その難題を解決するため、FZ10には大口径72ミリの「Leica DC VARIO-ELMARITレンズ」を新たに開発。色収差低減に威力を発揮するED(特殊低分散)レンズを含む8群13枚(非球面レンズ3枚)構成の本格仕様タイプをコンパクトボディに装備した。
72ミリ径のレンズフィルターが装着できる。メーカーオプションではND/MCプロテクターが用意されている 第一印象でも、まずその“大き過ぎる”レンズに目がいく。ボディサイズ自体は従来機(FZ1/FZ2)とほぼ同じなので、2台を比べてみるとレンズの大きさがさらに実感できる。
FZ1(左)とFZ10(右)の大きさを比較。とにかく“レンズがデカイ”という印象 ただし見た目とは異なり、実際に手に持つとこれが非常にバランスがよい。付属のレンズフードを装着すると、左手でしっかりとレンズ部を支えることができ、レンズ交換式一眼レフカメラのような撮影スタイルで構えられる。手ブレ補正はあるものの、しっかりとカメラをホールドすることが撮影の基本。コンパクトすぎてホールド性が今一つだった従来機種よりも、好感が持てるサイズだ。
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