ケータイで動画撮影、“画質の悪さ”がネックに
アイシェアがケータイ動画の利用に関する実態調査の結果を発表。ケータイを使った動画の撮影については、“画質の悪さ”が不満点のトップに挙がっている。
アイシェアは3月23日、携帯電話の動画利用に関する意識調査の結果を発表した。調査は3月6日から同9日まで、同社が運営する無料メール転送サービスCLUB BBQの20代から40代の会員を対象に行ったもので、有効回答数は810人。
同調査によれば、携帯電話で動画を見たことがある人の割合は30.9%で、男女別に見ると、男性の35.4%に対して女性は25.1%とやや低い水準になった。よく見る動画を複数回答形式で聞くと、「共有サービスの動画」が37.3%で最多となり、「ニュースの動画」が23.7%、「友達から送られてきた動画」が20.8%、「ブログなどの記事中にある動画」が20.3%と続いた。
携帯で見たあとに動画をどうするか聞いたところ、47.9%が「保存して後で見たい(見た)」、14.8%が「保存して家族友達に見せたい(見せた)」と回答。保存して後で見たい、見せたいと考える人は合わせて62.7%に達した。
携帯向け動画の視聴経験者のうち、「携帯電話で動画を撮影した経験がある」と回答した人は74.2%と4人に3人近くにのぼり、女性では80.7%に達した。撮影経験者に携帯動画の最も大きな不満を聞くと、「画質が悪い」が41.7%と最多で、これに「撮影画面が小さい」が24.0%、「容量不足(短い時間しかとれない)」が19.4%で続いた。
最も改善してほしい部分については、不満点と同様「画質向上」が40.0%を占めてトップとなり、携帯電話での動画撮影は「画質の悪さ」が大きな不満要因となっているようだ。また、改善要望の2位は「データ容量圧縮」が19.4%となり、ビデオカメラに慣れたユーザーには、扱える容量が小さい点も不十分と感じられる要因のようだ。
携帯での動画撮影経験のない人に、「動画機能が強化されたら最も利用したいもの」を1つ選んでもらうと、「メモとしての動画撮影」が34.4%に上り、2位の「イベントの撮影」を23ポイント近く引き離した。携帯での動画撮影経験者の利用方法も、「メモとして利用」が48.6%でトップとなり、心に残るシーンを動画で撮っておきたいという「録画機能」に対するニーズは小さくないようだ。
保存した動画のその後の扱いについては、50.3%が「パソコンやSDカードに移動した」と回答。「保存したままになっている」とした人も36.0%いたが、残りの13.7%は「すぐに削除した」としている。すぐに削除した理由は、「写真や音楽などのデータを入れるときに邪魔(容量不足)になった」が41.7%を占め、動画は撮り溜めができないのが現状のようだ。また携帯電話での動画撮影経験者が利用しているSDカード(microSDカードも含む)のサイズは「2Gバイト」が46.9%、「1Gバイト」が20.6%となっている。
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