購買につながるメルマガのコツ――“モバイルECサイト”に学ぶ:傾向から探る「メールマーケティング」のコツ 第2回(2/2 ページ)
ケータイ1つで商品の吟味から購入までを行えるモバイルECサイト――より高い販促効果を求めて工夫をこらす彼らのメルマガから、メールマーケティングのコツを探る。
ブランド名だけでなく、“旬な情報”をタイトルに
ユーザーにメールを見てもらうためには、配信時間や頻度に加え、興味を引くタイトル(件名)を付けることもポイントです。モバイルメルマガで用いられるタイトルは、大まかに分けて3つのパターンが存在します。
- (1)「○○メルマガ」のように、メルマガの媒体名、あるいは、企業名といったブランド名を冠したタイトル
- (2)「大特価キャンペーン」「○○円OFF」など、その時々のテーマをタイトルに用いる
- (3)「『○○メルマガ』福袋キャンペーン」など、(1)(2)を組み合わせたタイトル
エイケアが調査を行った結果では、約85%がタイトルに何らかのカタチでテーマを掲げており、その内の40%はタイトルにブランド名を一切掲げていませんでした。
モバイルECサイトの場合、メールからサイトへユーザーを誘導し、そのまま購入してもらえるのがベストです。その意味では、タイトルでブランドの存在を示すより、サイトへの誘導率を最大限に高めるようなテーマ性のあるタイトルを採用するのは当然といえば当然です。
また、コンシューマー間のメールのやりとりでは、タイトルで名前を名乗らないことはめずらしくありません。名乗らずとも送信者のアドレスで判別がつきますし、特に関係が身近になればなるほど、その傾向は強いのではないでしょうか。つまり、「タイトルで名乗る」ことは携帯に慣れた世代にとっては決して常識ではなく、逆に受け手と送り手との間の距離を生むような結果になる可能性があります。
こうしたことから、ブランド名を掲げないタイトルを付けるのも、メルマガの有効な選択肢として考えてよいでしょう。
以上、モバイルECサイトにおけるメルマガの配信タイミング、頻度、そしてタイトルの傾向をみてきました。次回は、引き続きECサイトを参考にして、サイトへの誘導を促すための「本文の工夫」を見ていきたいと思います。
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