機動性の高いテストプラントで“ネットワーク新時代”に対応――エリクソン・ジャパン
複雑化するモバイルネットワークに、高い機動性をもって対応する――。エリクソン・ジャパンが、モバイルネットワークの試験を行うためのテストプラントを横浜のオフィスに移設した。
エリクソン・ジャパンは、モバイルネットワークのテストプラントを新横浜から横浜オフィスに移設し、「エリクソン・ジャパン・テスト・エンバイロンメント」として運用を開始した。
新たなテストプラントは、商用サービスとして提供する前の各種サービスの検証、ソフトウェアの検証や統合試験、運用中のネットワークやサービスのサポートなど、エリクソンが提供するネットワークやサービスの検証を行うための施設。エリクソンが持つグローバルのテスト環境と接続して多様な検証が行えるといい、スウェーデンの本社で行っている研究開発の一部は、日本でのクオリティを高めるために、同時進行で行っているそうだ。
先進的な市場であり、新たな技術やサービスの素早い展開が求められる日本において、通信キャリアのニーズに迅速に応えられるようテスト環境を設計。外の電波を遮断するシールドが張られた端末テスト用ラボや、LTE用のラボ、LTEとW-CDMAの統合テスト用ラボ、ターミナル総合試験用のラボなどが用意されている。
テストラボはスペースを有効利用するためにフリーアドレス制を採用。別のオフィスからリモートアクセスして各種のテストを行えるようにするなど、緊急の案件に素早く対応できるようにしているのも特徴の1つだ。
「設備をより効率的に使えるようにする仕組みを作りこんでおり、新横浜の施設に比べて“効率よく、広範囲にわたる検証ができる”設備に変わった。モバイル業界は動きが早く、さまざまな課題や問題を解決するためには、メンバーがすぐ集まって、さまざまなことを素早く決めていく必要がある。そのためにも、オフィスはわれわれ自身が機動性とスピード感をもって働ける場であることが重要になる」(説明員)
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