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モバイルゲームで遊ぶ理由、トップは「無料だから」――収益化を模索するゲームベンダー調査リポート

遊ぶ理由は「無料だから」、アプリ内課金や有料版への切り替えに支払える額は「3ドル程度」――。ゲームベンダーは、こうしたユーザー層を相手に収益化を考えていなければならないようだ。

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 モバイルアプリの中でもゲームは重要なカテゴリで、端末の普及とともに利用者も順調に増えている。だが、調査会社The NPD Groupの最新の動向調査では、モバイルゲームの利用増とともに、利用者の中で無料が当たり前という認識が根強く残っていることもわかった。このようなゲームに対する考え方は、ゲーム市場全体にも少なからず影響を与えそうだ。

 The NPD Groupは10月11日、報告書「Mobile Gaming 2012」を発表した。これはスマートフォンやタブレット端末など、スマートデバイス向けのアプリケーションとして配信されるモバイルゲームの利用動向について、約6000人にオンライン調査を行ったものだ。

 モバイルゲームの利用は増えており、調査では約半数が「前年(2011年)より増えた」と回答した。専用ゲーム機などを含む全てのゲームの利用の中でモバイルが占める比率は59%にのぼり、約4人に1人にあたる23%が、「モバイル端末でしかゲームを利用しない」と回答している。これはモバイルがゲームの重要なプラットフォームになっていることを示す結果といえそうだ。

 しかし、収益面を見ると課題も多い。モバイルゲームを利用する理由として最も多いのは「無料だから」(37%)というものであり、「持ち歩きできる」「便利」(ともに34%)を上回っている。こうした状況の中、どのような形で収益化を図るかがゲーム開発者の課題となっている。

 モバイルアプリには無料のものが多く、ゲームも例外ではない。世界的に大ヒットしている「Angry Birds」などの有名なゲームは有料で提供されているが、多くのアプリはまず無料でダウンロードしてもらい、アイテムの購入などのアプリ内課金で収益を得るビジネスモデルを採用している。しかし調査では、アプリ内課金を利用したり、無料版から有料版に切り替えたことがあるというユーザーは3割にとどまっている。また、有料版への切り替えやアプリ内課金で支払うにあたって、価値に合う適当な額としては「3ドル程度」が平均値となった。

 調査ではまた、アプリ内課金や有料版へのアップグレードは、スマートフォンユーザーよりタブレットユーザーの方が多く、支払いに対して抵抗が少ないことも報告している。

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