RIMのCEO、BlackBerryのOSライセンスとハードウェア事業売却の可能性を認める
「さまざまな選択肢を考えている」――。BlackBerry 10の発表を来週に控えたRIMのCEOが、スマートフォン市場の展望やRIMの将来について語った。
「さまざまな選択肢を考えている。BlackBerry OSのライセンスもあるし、ハードウェア事業の売却も(選択肢に)含まれる」――。BlackBerry 10の発表を来週に控えたResearch In Motion(RIM)のCEO、ソーステン・ハインズ(Thorsten Heins)氏がドイツの新聞Die Weltの取材に応じ、OSやスマートフォン市場の展望、RIMの将来について語っている。
ドイツ出身のハインズ氏のインタビュー記事は、1月20日付けでDie Weltに掲載された。OS間の競争については、Android、iPhone、Windows Phoneがひしめくスマートフォン分野において、BlackBerryの市場も充分あるという。「(BlackBerryの)ユーザーは世界に8000万人いる。これらのユーザーはRIMの新製品を楽しみにしており、放っておくことはできない」とハインズ氏。「(モバイル業界は)比較的新しい業界であり、まだ市場は大きい」と楽観視している。
BlackBerry 10については、「本物のモバイルコンピューティングプラットフォーム」と自信を見せる。BlackBerry 10はQNXをベースに新たに作り直したOSとなる(QNXは同社のタブレット「BlackBerry PlayBook」でも利用されている)。登場までに時間がかかった理由については、「10年後も使えるプラットフォームを構築したかった。スマートフォンに限定せず、車など将来ネットワークに接続されるものでの利用も狙っている。BlackBerry 10で新たな成長分野を開拓できるだろう」と答えている。BlackBerry 10向けのアプリケーションは7万程度が揃う見込みだ。
今後の事業戦略について、ハインズ氏が以前、“あらゆる可能性を検討する”と述べていたことについて聞かれると、「戦略的レビューはまだ継続中だ。選択肢を狭くするようなことはしたくない」と答えた。具体的な選択肢については、「さまざまな選択肢を考えている。ソフトウェアのライセンスもそうだが、ハードウェア事業の売却も含まれる」と述べた上で、「急いで決断する必要はない。さしあたり最も重要なことは、BlackBerry 10の発表を成功させることだ。その後で(選択肢については)考える」と続けた。
RIMは1月30日にBlackBerry 10を発表する予定にしており、1月21日にはアプリストアをリニューアルし「BlackBerry World」とすることを発表している。Die Weltでのハインズ氏の発言を受け、RIMの株価は約1年ぶりの高値を付けた。
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