大学が単独で大規模発電に取り組む、千葉に2.45MWの太陽光:自然エネルギー
千葉商科大学は閉鎖した野球場の跡地を利用して、国内の大学が単独で取り組む初のメガソーラーを立ち上げる。総工費は約7億円だ。
千葉商科大学は単独で国内の大学初となる大規模太陽光発電所を立ち上げる。「大学として地球温暖化対策などの環境保全の観点より、所有地の有効活用を起点として、今回発電事業に取り組む」(同大学)。出力2.45MWの「千葉商科大学メガソーラー野田発電所(仮称)」である(図1)。
同大学はこれまで1号館の屋根に小規模な太陽光発電システムを設置しており、館内で利用してきた。固定価格買取制度(FIT)を利用したシステムの導入は今回が初めて。文部科学省から収益事業として開始することが正式に認められており、「収益事業(電気業)として、寄付行為の変更が認可された」(同大学)。
総工費は約7億円。環境省が地球温暖化対策などの環境対策に積極的に取り組む企業などを支援する「グリーンファイナンス促進利子補給金制度」に採択されており、5年間の利子補給が受けられる。
2013年9月末に閉鎖した大学所有の野球場「野田グラウンド」(千葉県野田市上三ヶ尾、4万6781m2)を再利用する。
2013年10月から造成を始めており、2014年3月末までに工事を完了、2014年4月から発電を開始する計画だ。造成工事は東亜道路工業が、設計・調達・建設(EPC)はシャープが担当する。太陽電池モジュールとしてシャープの産業用多結晶シリコン太陽電池「ND-245HA」(出力245W)を約1万枚用いる。
年間想定発電量は約280万kWh。発電した電力は東京電力に売電し、年間売電金額として、1億1752万6289円(税込)を見込む。
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連載:エネルギー列島2013年版(12)千葉
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