ニュース
インフレによる再エネの開発コスト上昇を考慮 2026・2027年度の調達/基準価格を再設定へ:第105〜108回「調達価格等算定委員会」(5/5 ページ)
昨今のインフレや円安の影響で再エネの導入コストも上昇傾向にあり、新規電源の開発にも影響が出始めている。調達価格等算定委員会では足元の状況について業界団体になどにヒヤリングを実施するとともに、2026年度以降の調達/基準価格への対応方針をまとめた。
2026年度・2027年度調達価格/基準価格の再設定へ
表5のように、2026年度(一部は2027年度)のFIT調達価格/FIP基準価格、入札上限価格はすでに設定されている。
再エネ特措法に基づく調達価格/基準価格の算定にあたっては、再エネ電気の供給が効率的に実施される場合に通常要すると認められる費用等を基礎とし、適正な利潤その他の事情を勘案して定めることとされている。つまり、「通常要すると認められる費用」そのものがインフレ等により上昇する場合、新たな調達価格/基準価格はこれを踏まえて算定すると考えられる。
すると事業者には、物価上昇を反映した調達/基準価格で売電するために、新たなFIT/FIP認定取得を2027年度・2028年度以降に遅らせるインセンティブが働き、再エネ導入拡大が滞ることが懸念される。将来の価格目標を示し、事業者にコスト削減に向けた予見性を示すために設定された先の年度の調達/基準価格が、再エネ投資のブレーキとなることは避けるべきである。
このため資源エネルギー庁では、コスト上昇を反映した価格が、既に設定済みの2026年度・2027年度の調達/基準価格等を上回る場合には、これらを改めて設定することとした。今後は、インフレを前提とした難度の高い調達/基準価格等の算定が求められる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
2030年目標へ残された大きなギャップ――環境・国交・農水省が目指す再エネ普及策の現状
「再エネ大量導入・次世代電力NW小委員会」の第73回会合で、環境省・国土交通省・農林水産省による2040年度に向けた再エネ普及施策の動向が報告された。
需給調整市場の一次・二次②・複合商品 2026年度の上限価格を半減へ
2024年4月から全ての商品の取引がスタートした需給調整市場。しかし一部の商品で調達費用が高騰するなど、課題も指摘されている。そこで資源エネルギー庁の制度検討作業部会では、足下の取引状況の確認などとともに、2026年度以降の対応方針について検討を行った。
エネルギー供給構造高度化法 2040年度の非化石電源比率目標は60%に
一定以上の電力販売規模を持つ小売電気事業者等に対し、一定比率以上の非化石エネルギーの利用を義務付けるエネルギー供給構造高度化法。資源エネルギー庁の「制度検討作業部会」では2026年度から始まる第3フェーズを前に、事業者の足元の目標達成状況や、今後の目標水準などが検討された。
