データセンター急増による新たな課題に対応 政府が新たなアクションプラン策定へ:第1回「データセンターの立地に関する関係省庁連絡会議」(3/3 ページ)
AI需要の増加などを背景に急増するデータセンター建設。一方で地域との共生や電力需要への影響などが課題視されている。こうした背景を受け、政府は新たに「データセンターの立地に関する関係省庁連絡会議」を設置し、今後求められる施策の検討を開始した。
DCの系統接続の課題
DCの新増設に伴う最大需要電力は、2035年度には661万kWに達すると想定されており、一部地域では、DCによる系統接続申込みが大幅に増加し、送電網の空き容量が逼迫するとともに、系統接続までの期間が長期化している。この背景には、確保した系統容量を十分に利用しない系統容量の「空押さえ」の問題があるほか、施工を担う人材の不足や変圧器などの機器調達の長期化といった供給制約がある。
資源エネルギー庁では、真に電力を必要とする需要家の早期連系を実現するため、系統容量の「空押さえ」対策を進めているほか、一般送配電事業者は、早期に電力供給を開始できる場所を示した「ウェルカムゾーンマップ」を公開することにより、DCの立地誘導に取り組んでいる。
また現在、DCの立地は東京圏、大阪圏に集中しており、災害に対するレジリエンス強化や地域におけるDXの推進などを図るうえでの課題となっている。このため総務省では、DCの分散立地を推進すべく、東京・大阪圏以外のDC整備に対する支援(補助)を強化している。また、2026年度以降の補助事業の採択に当たっては、JDCCガイドラインを順守する事業を高く評価(加点)することにより、同ガイドラインの業界への浸透を促進している。
なお、9月11日には、GX戦略地域の認定が公表され、DC集積型については、北海道(石狩市、苫小牧市)、秋田県(秋田市)、宮城県(富谷市)、栃木県(矢板市)、茨城県(常総市/つくば市)、富山県(南砺市)、香川県(綾川町/坂出市/丸亀市)、福岡県(北九州市/直方市/鞍手町)、鹿児島県(薩摩川内市)の9地域(10地点)が認定された。いずれも、GW級のDC集積地を形成する計画としている。
今後、関係省庁連絡会議では、DCの地域共生の推進のための政府の取り組み強化や、規制改革実施計画で提示した措置の着実な実施を進めるとともに、年度末には、DCの立地に関するアクションプランを策定する予定としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
データセンターなどの系統空押さえ対策 2027年度から「容量開放」「費用精算」を導入へ
データセンターなどの大規模需要家による系統接続申込が増加する一方、確保した系統容量が一部しか使用されない「空押さえ」が課題となっている。政府はその対策に向けて「容量開放」や「費用精算」などの新たな制度を導入する方針だ。
電気事業法改正で新融資制度 大規模電源や送電線の整備を政府が支援へ
大規模電源や送電線など巨額投資が必要な電力インフラ整備の支援に向け、政府の信用力を活用した新たな融資制度の創設が検討されている。資源エネルギー庁の「電力事業環境整備ワーキンググループ」では、その詳細設計について検討が行われた。
系統混雑・再エネ出力制御量の見通し、2031年度の予測値が公表
電力広域的運営推進機関の「広域系統整備委員会」の第103回会合では、2031年度の系統混雑や再エネ電源の出力制御量の見通しが公表された。



