ジャックはいつも僕の心の中にいるよ――「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」記者会見:+D Style News
シリーズ最終章「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」の5月25日世界同時公開に先駆けて、ジョニー・デップなど主要キャストや監督などが来日し、記者会見を行った。
映画界が最も賑わいを見せるのは、何といってもサマーシーズン。例年以上に続編が目立つラインナップの中で、最上級の注目作品といえば、やはり「パイレーツ・オブ・カリビアン」だろう。
最終章となるシリーズ3作目「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」が、本日5月25日に世界同時公開を迎えるが、それに先駆けて、ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、ビル・ナイ、ジェフリー・ラッシュ、チョウ・ユンファの主要キャストとゴア・ヴァービンスキー監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが来日し、記者会見を行った。
昨年同様、ボーダーのシャツにジーンズとカジュアルなスタイルで登場したデップは、「ジャック・スパロウは素晴らしい役だった。この役にサヨナラを言うのは寂しいよ。ラストテイクでは、『もう一度やらせてくれないか?』とゴアに何度も頼んだほど。でも、ジャックはいつも僕の心の中にいるよ」と名残惜しそう。
すっかり海賊役にハマッたデップ。プライベートでも一番自由になれるのは海にいるときだとか。「子供たちと一緒に太陽や波を感じるときが最高にリラックスできる。船酔い? それはしたことはないな。むしろ陸酔いをするね(笑)」。
続いて挨拶したユンファが「このシリーズでは新人なので、フレッシュな印象になるように緑のシャツを着てきました」と話すと、デップは「僕も緑を着てくれば良かった。次は緑を着てくるよ」とリップサービス。
黒のスーツでビシッときめたオーランドは、自身が演じたウィル役について「愛する女性と父親を救うためなら、彼は死をも恐れない勇敢な奴なんだ。このシリーズが始まったときは20代半ばで、もうすぐ30。ずっと海賊の仕事をしている気分だけど(笑)、素晴らしい共演者とスタッフに恵まれて、ウィルと共に自分も成長できたと思うよ」とコメントした。
撮影で一番苦労した点は、コントロール不能な天候と海での撮影。「海上だと、どこに何を置いても移動してしまうからね」とゴア監督。移動する、という点では陸の撮影でも困ったことがあったらしく、「デップの父親役で出演したキース・リチャーズ(笑)。彼は立ち位置にじっとしてなくて、カメラからはみ出しても気にしないんだよ」。
深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズを演じたビルは、特殊メイクについて聞かれると「何のメイクのことだい? 私に特殊メイクの質問がくるとは思ってなかったよ(笑)。100%CG処理だからメイクの必要はなかったんだ。でも、全身タイツに、頭もかぶり物をしていたから、最初の数日はその格好でセットに行くのが辛くて、しかも孤独でね。そんなときに、同じ服装の役者たちを見かけて、思わず彼らを抱きしめてしまったよ」とユーモアたっぷりに語った。
もう1人のベテラン俳優、ジェフリーも負けじと場内の笑いを誘う。「お気に入りのシーンは自分が出演している全てのシーンさ。なにせ海賊バルボッサは1作目でジャックに殺されてしまい、今回、死の淵から蘇るからね。たとえ背景の一部として、ボヤけて映っているシーンでも愛おしいよ」。
4作目の可能性については、「ゴアは、4日前にこの映画の作業を終えたばかり。彼が、失ってしまった5年半近い家族との時間を取り戻すことが先決だと思っている」とブラッカイマー。
これがジャックの最後の航海となってしまうのか? ファンにとっては気になるところだが、まずは前作以上のスリルと興奮が詰まったシリーズの集大成をスクリーンで楽しんで。
「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
2007年5月25日より全世界同時公開
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筆者プロフィール
本山由樹子
ビデオ業界誌の編集を経て、現在はフリーランスのエディター&ライターとして、のんべんだらりと奮闘中。アクションからラブコメ、ホラーにゲテモノまで、好き嫌いは特にナシ。映画・DVDベッタリの毎日なので、運動不足が悩みの種。と言いつつ、お酒も甘いものも止められない……。
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