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第18鉄 スハフ12形客車で行く紅葉の旅――わたらせ渓谷鐵道杉山淳一の +R Style(3/5 ページ)

春夏秋冬、いつ出かけても四季折々の車窓が楽しめるのが「わたらせ渓谷鐵道」だ。特に終点・間藤までの約36kmは大自然が作った庭園のようで、雨の日さえも風情アリ。東京から日帰りで行かれるところに、こんな極上の路線がある。

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足尾銅山観光、ガソリンカー、キハ35……鉄道名所がいっぱい

 通洞駅は足尾銅山観光の最寄り駅。かつての坑道の一部をそのまま観光施設にしており、入場するとトロッコタイプのバッテリー電車で坑道に入っていく。このトロッコは演出の1つで、実はすぐに降ろされてしまうのはご愛敬。暗い坑内を歩いていくと、人形たちが銅山の仕事を再現してくれる。奥に行くほど歴史が進み、手堀りから機械掘りへ移り変わっていく。銅山稼働時代の記録写真を紹介する映像も必見だ。銅山観光の所要時間は約50分。

通洞駅近くの足尾銅山観光。トロッコで坑道に入るのだが、あっという間に終点に着く
坑道の中を徒歩で見学。人形たちが当時の様子を再現している


足尾歴史館で復元されたガソリンカー。日曜日にお客さんを乗せて走る

 通洞駅付近にはもう1つ、足尾歴史館がある。こちらも銅山に関する様々な資料を展示している。運営しているのは足尾の世界遺産登録を目指すNPO団体だ。鉄道ファンにとって見逃せないポイントは、復元されたトロッコ鉄道のガソリンカー。かつて足尾の街にはトロッコ鉄道網があった。都会の路面電車のように人々の生活の足として君臨しており、なんと無料で利用できたという。トロッコは銅山で使ったものの応用かもしれないが、銅山で潤った町らしいエピソードだ。4月から11月までの毎週日曜日、ガソリン駆動の機関車がトロッコ車両を牽引するという。今日は平日なので運行していなかったが、ガソリンカーを見に来たと告げたら、職員の方が機関車を見せてくれた。


トロッコ車両は向ヶ丘遊園地で使われていたという

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