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羽田から世界へ、羽田国際化による新しい旅のカタチ秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(1/4 ページ)

欧米やアジア、中東・アフリカ、オセアニアなど世界の空を旅しながら、作家/航空ジャーナリストの秋本俊二が“旅とエアライン”についてつづる新連載「“飛行機と空と旅”の話」。第1回のテーマは本格的な国際空港として生まれ変わる羽田空港。10月21日のオープンを前に、新しい国際線旅客ターミナルを歩いてみた。

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首都東京から世界へのゲートウェイ

 10月21日、羽田空港は本格的な国際空港として生まれ変わる。

世界の空へ
羽田空港西側エリアに誕生した国際線新ターミナル

 これまで、国際線ターミナルへのアクセスは、都心から東京モノレールを利用する場合、終点の空港第2ビルで降りてから巡回バスか徒歩で10分ほどかかっていた。羽田はあくまで「国内線」が中心の空港で、「国際線」に関しては隅のほうに追いやられていた印象だ。

 それに対して、国内線第1旅客ターミナルからA滑走路を隔てた空港西側エリアに誕生した新しい国際線ターミナルは、まさに首都東京からの「世界へのゲートウェイ」と呼ぶにふさわしい。地上5階建てで延べ床面積15万9000平方メートル。

 東京モノレールでは、空港第1ビル駅手前の新整備場駅と天空橋駅の間に「空港国際線ビル駅」という新駅がターミナルに直結する形で建設された※。京浜急行でも新駅「羽田空港国際線ターミナル駅」が開業し、10月21日以降は現在の羽田空港駅は「国内線ターミナル駅」に名称変更される。

※編集部より訂正のお知らせ(2010年10月21日)

記事公開当初、東京モノレール「空港国際線ビル駅」の位置を間違えて記述しておりました。訂正いたします。


 しかも、モノレールの新駅は国際線ターミナルの出発ロビーと同じフロアにあり、改札を抜けるとわずか30秒でチェックインカウンターにたどり着けるという近さ。「ターミナルビルの設計でもっとも力を入れたのがこの利便性の向上でした」と、空港関係者は私にいった。

 例えば、搭乗ゲートから飛行機に乗るときに通るボーディングブリッジ(搭乗橋)は、伸び縮みする構造になっているため、従来タイプのものはけっこうな段差がある。そこを新ターミナルでは大きく改善した。すべてのボーディングブリッジにまったく段差のない世界でも初のタイプを採用。モノレール駅の改札を出てから飛行機に乗るまで、新ターミナルでは階段もエスカレーターも使うことなく、不要な段差に悩まされることもない。文字どおりのバリアフリー構造を実現している。

世界の空へ
ボーディングブリッジには段差のないタイプを採用
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