タイ国際航空で行く南ア・サファリの旅(前編):秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(5/6 ページ)
動物たちに会いたい。檻の中で飼われているライオンやキリンやゾウではなく、広大なジャングルに棲息する野生の動物たちに──。アフリカに行こうと決めたのは、そんな思いを実現するためだった。利用したのはタイ国際航空のバンコク経由便だ。前・後編の2回に分けて報告する。
憧れのキリンを食べた!
ヨハネスブルグに到着した初日は、空港近くにホテルをとり、市内を中心にのんびり歩いてみることにする。2010年6月のサッカーW杯の開催に合わせて建設された列車「ハウトレイン(Gautrain)」で、ネルソン・マンデラ・スクエアのあるサントンへ。その後は行政の中心地であるプレトリアなどへも足を伸ばした。
しかし街を歩きながら、明日から予定しているサファリ取材のことがどうしても頭から離ない。南アの北東部、ムプマランガ州とリンポポ州にまたがる一帯に広がるクルーガー国立公園で、野生の動物たちを記録に収めてくる──それが今回の旅の最大の目的だからだ。
野生のキリンに会えるだろうか? キリンを間近に見ることは、子供のころからの夢だった。わたしのキリン好きは、大人になってからもずっと変わっていない。細長い首の先の小さな顔についた、つぶらなやさしい目。その目でいつも心配そうに遠くを眺めている姿に、出会うことができるのか?
じつはここで、1つ報告しておかなければならない。この日のディナーでのことである。わたしはこともあろうに、その“憧れ”のキリンを食べてしまったのだ! せっかくのディナーだから南アらしい料理を試してみたい。そういって地元の観光局の人に紹介してもらったのが、この国に棲息する数々の動物の肉料理が食べられるという老舗のレストラン「カーニボル(Carnivore)」だった。
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