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レトロな航空機「ユンカース Ju52」でフランクフルト上空を散策秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(1/4 ページ)

今回のドイツ渡航は、ルフトハンザの“新”と“旧”の取り組みに触れることが目的だった。バイオ燃料フライトを体験した私たちは、続いて同社が維持・保管する伝説の名機「ユンカースJu52」のフライト取材に向かう。

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 私とカメラマンは、バイオ燃料フライトでハンブルグからフランクフルトへ到着した。しかし今回の取材は、それで終わりというわけではない。前半の取材テーマがルフトハンザの未来に向けた活動だとしたら、後半のテーマは、いわば歴史と伝統を守る取り組みだ。同社が大切に維持・保管する名機、ユンカースJu52のフライトを体験した(写真撮影:佐藤眞博、秋本俊二)。

75歳の“ユーおばさん”

 Ju52は、1930年代にドイツのユンカースが開発したレトロな航空機だ。かつてはルフトハンザが同機を使用してベルリン/ローマとベルリン/ロンドンを約8時間で結び、利用者の間では「タンテ・ユー(ユーおばさん)」と呼ばれ親しまれた。1936年に処女飛行して以来、今年で75回目の誕生日を迎えたJu52。飛行可能な機体は現在、世界にわずか数機しか残っていない。

飛行機と空と旅
かつて「タンテ・ユー(ユーおばさん)」と呼ばれ親しまれたJu52

 そのJu52を、ルフトハンザは1984年に創業60周年の記念事業の一環として中古機市場から買い戻した。そして飛行機好きのメカニックらの手で大切に整備・保存が進められ、2010年夏から同機による定期遊覧飛行を復活させたのだ。ドイツ取材の最終日、私たちはフランクフルトで、幸運にもこのJu52によるフライトを体験することができた。

飛行機と空と旅
ルフトハンザは2010年夏からJu52での定期遊覧飛行を復活させた
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