11月27日に富士スピードウェイで行われた「トヨタGAZOO Racingフェステイバル」会場では、ファンに向けたひと足早いプレビューが実施された。同会場では、86開発チーフエンジニアを務める多田哲也氏によるブリーフィングも行われている。
「スポーツカーは、ドライバーが主役となりコントロールしてこそ楽しいもの。そのため近年の高性能車やスポーツモデルに見られる高出力ターボや4WD、ハイグリップタイヤなどといった常識を、すべて外すことからスタートしました。ヨーロッパ製スーパースポーツカーに匹敵する低重心を実現し、またドライバーのアクセル操作にダイレクトに応える自然吸気エンジンを搭載しています。トランスミッションのフィーリングにもこだわり、ほぼ新設計といえるものを採用しています。普段街中を走るだけでも楽しい、普通のスピードでコーナーを曲がっただけでも高揚感を感じられるようなスポーツモデルです」(多田氏)
走りの楽しさという、スポーツカーの根源的な部分をあらためて問いながら開発が進められたトヨタ86だが、スポーツカーに走りとともに重要なスタイリング面について大変なこだわりとともにデザインが進められた。例えば社内のスポーツカーファンによる特別チームを結成し、これまでにないかたちでさまざまな議論が重ねられたという。また面白いことにクレイモデルの作業現場には、現存する個体の中で最も程度のいいトヨタ2000GTが置かれ、そのオーラを感じながらデザインが行われた。
2012年春の発売が予定されるトヨタ86。その姿をいち早く今年の東京モーターショーで確かめてほしい。
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