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ダウンサイジング過給の「N-ONE Tourer」、競合の軽ターボを上回るトルク性能(1/2 ページ)

N-ONEのターボチャージャ搭載車種である「N-ONE Tourer」はダウンサイジング過給を取り入れている。競合車種となる「ワゴンR スティングレー」や「ムーヴ カスタム」と比較した。

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 ホンダは2012年11月1日、軽自動車「N-ONE」を発表した。車両の全高が1700ミリを超える軽スーパーハイトワゴンの「N BOX」、N BOXの派生モデルとなる「N BOX +」に次ぐ、同社の軽自動車「Nシリーズ」の第3弾である。

N-ONE

 N-ONEは、全高が1550〜1700ミリの軽ハイトワゴンである。軽自動車のメインストリームといえる市場であり、2012年9月にフルモデルチェンジしたスズキの「ワゴンR」やダイハツ工業の「ムーヴ」と激しく競合することになる。

 N-ONEの技術面で注目されるのが、ターボチャージャ搭載車種である「N-ONE Tourer」において、日産自動車のコンパクトカー「ノート」や欧州自動車メーカーの車両と同様に、「ダウンサイジング過給」を取り入れたと主張している点だ。

 ダウンサイジング過給とは、エンジンの排気量を減らしながらも、加速時に必要となるトルクはターボチャージャやスーパーチャージャのような過給器を用いて得るという、エンジン開発のコンセプトである。ホンダによれば、「従来の軽自動車では、ターボチャージャ搭載車種は、単なるハイパワーバージョンにすぎなかった。N-ONE Tourerは、エンジン排気量が0.66リッターの軽自動車でも、排気量1.3リッタークラスの小型車以上の走りを実現できるという考え方を基に開発した」という。

N-ONE

 N-ONE Tourerのエンジン性能は、最高出力が47キロワット/6000rpmにとどまるものの、最大トルクは105ニュートンメートル/2600rpmと軽自動車としては極めて大きい。2600rpmという比較的低い回転数で105ニュートンメートルという最大トルクに到達するため、加速性能は排気量1.3リッタークラスの小型車を上回っている。時速0〜60キロの加速時間で比較すると、排気量1.3リッターのガソリンエンジンを搭載する小型車「フィット」が5秒後半であるのに対して、N-ONE Tourerは5秒強と上回っている。排気量1.5リッターのガソリンエンジンを搭載するフィットとほぼ同等である。

N-ONE

 ターボチャージャ非搭載のN-ONEは、時速0〜60キロの加速時間が7秒後半である。このことを考えれば、N-ONE Tourerの走行性能の高さが理解できるだろう。

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