エミレーツ航空のスーパーハブ、ドバイ国際空港:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(1/4 ページ)
エミレーツ航空は2013年8月1日、エアバスA380の運航開始から5周年を迎え、同機の乗客数が1800万人を突破したと発表した。その一大拠点が、アラブ首長国連邦最大の都市にあるドバイ国際空港だ。今回はその“スーパーハブ”を案内しよう。
日本人旅行者にも人気のエミレーツ航空は2013年8月1日、オール2階建て機エアバスA380の運航開始から5周年を迎え、同機の乗客数が1800万人を突破したと発表した。その一大拠点となるのが、各国からのビジネスマンや観光客、セレブたちで賑わうアラブ首長国連邦最大の都市にあるドバイ国際空港だ。「世界一」「世界最高」と形容される近代的建物がひしめくこの街の玄関口でいま、エアバスA380専用の発着ターミナルという「世界初」の施設が機能しはじめている(写真撮影:中西一朗)。
A380が次々と発着する世界初の専用施設
2013年1月2日、エアバスA380で運航するエミレーツ航空のEK003便がロンドン・ヒースロー空港を目指してゲートを離れた。完成したての新しい施設を使用する、記念すべき最初の出発便である。
エミレーツ航空が本拠を置くドバイ国際空港のターミナル3。その一角に建設されたA380専用のコンコースAの運用が、いよいよ始まった。当初は段階的なサービス実施だったが、翌2月13日には計20あるA380用ゲートのすべてがオープンしたと発表。エミレーツ航空の全フライトが現在、この最新ターミナルから発着している。現地で働く関係者から先日、私に次のような報告が届いた。
「世界最大の総2階建て旅客機が各国から次々と集まってきては、また目的地に向けて飛び立っていく。その光景は、じつに圧巻ですよ」
私がドバイ国際空港を訪れたのは、最近では2012年秋が最後である。このA380専用のコンコースは建設中だったものの、残念ながら完成形はまだ見ていない。しかし、ひとつのターミナルから欧米やアジア、オセアニアなど21の都市へ向けてA380が相次いで出発していくさまは、圧倒的な迫力であることは想像できる。それはまさに、成長著しいドバイという都市の象徴ともいっていい。
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