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» 2016年12月27日 10時57分 UPDATE

市場規模は段階的に発展:完全自動運転、実現は2025年以降か

自動運転技術は、どのように発展していくのだろうか――矢野経済研究所調べ。

[ITmedia]

 昨今、急速に発展している自動運転システム。本格的な普及は何年先になるのだろうか――。矢野経済研究所が12月26日に調査結果を発表した。

 調査によると、事故のリスクを予測し、事前に回避する運転支援機能であるADAS(先進運転支援システム)の世界市場は順調に推移しており、2016年は1354万4120台の自動車に搭載されたという。今後も市場はさらに発展し、2020年のADAS登載車数は5319万7000台に上ると予測している。しかし、新技術の開発に伴って利用地域が中国や東南アジア圏に限定され始め、徐々に搭載台数が減少。30年の市場規模は、2359万台にとどまるとみている。

photo 市場規模の推移を示したグラフ

 ADASから一段階進歩した部分的自動運転は、テスラモーターズが車線変更を自動で行うモデル「TESLA Model S」を発売するなど実用化が進んでいる。現時点では、同分野の市場規模は5万880台と小規模だが、高速道路の渋滞時の自動追従や自動駐車の機能も発展し、日米欧の主要メーカーが17〜20年にかけて市場に投入すると予測。20年以降は各種センサーのコストダウンが進むため需要が拡大し、2030年には2798万台に達する見込みだ。

photo テスラの新型車「Model S」

 通常時の運転作業を自動運転システムが担い、緊急時のみドライバーが運転する条件付自動運転は、20〜25年にかけて高速道路での導入が進むという。その後、25〜30年にかけて自動運転用の人工知能(AI)などが進歩し、一般道での利用が始まるため、導入が爆発的に増加すると予測。30年の市場規模は、20年時の100倍以上となる1786万7000台に達するとみている。

 どのような状況でもドライバーが運転に関与しない、完全な自動運転が実現するのは、2025年以降になると予測。現在も公道実験が進んでいる、バスやタクシー、トラックなどの商用車で導入が活発化する見通しだ。ただ、市場規模は、2020年に3600台、2025年に9万9500台、2035年に224万4400台と、他の技術と比較すると全体的に小規模で推移するとみている。

photo 市場規模の推移を示した表

 調査は16年9〜11月にかけて、自動車メーカー、カーエレクトロニクスメーカー、半導体メーカー、地図メーカーなどの従業員を対象に、面談、電話、eメールによってヒアリングを実施した。文献調査も並行して行った。

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