ニュース
» 2017年02月01日 16時26分 UPDATE

焼きまんじゅう、どうなる?:セーブオンのローソン転換 トップが語る狙い

中堅コンビニエンスストアのセーブオン(前橋市)は2月1日、ローソンとメガフランチャイズ契約を締結し、国内の全店をローソンに転換すると発表。全国規模の大手チェーンへ転換する背景は? そして消費者にはどのような影響を与えるのか? 両社のトップが会見で語った。

[青柳美帆子,ITmedia]

 中堅コンビニエンスストアのセーブオン(前橋市)は2月1日、ローソンとメガフランチャイズ契約を締結し、国内の全店をローソンに転換すると発表。本拠地の群馬県をはじめ、北関東の住民には知名度が高い「セーブオン」店舗が姿を消す。

 群馬の名物「焼きまんじゅう」が店舗に並ぶことで知られる地場チェーンが全国規模の大手チェーンへ転換する背景は? そして消費者にはどのような影響を与えるのか? 両社のトップが会見で語った。

セーブオンが国内の全店をローソンに転換すると発表。セーブオン平田実社長(左)、ローソン竹増貞信社長(右)

ローソン転換店舗が好調

 セーブオンは1984年設立。スーパー「ベイシア」、ホームセンター「カインズ」を傘下に抱えるベイシアグループのコンビニエンスストアチェーンで、本社がある群馬県と早期に進出した新潟県に店舗が多く、北関東を中心に店舗を拡大。14年には全国600店舗を突破していた。

 地域密着型の店舗運営を行っていたが、商品調達力、システム、人材確保などの面で大手チェーンに押され、16年の業績は既存店で前年比98%と伸び悩んでいた。

 先行して12年8月以降、富山県・長野県・茨城県・福島県・新潟県の5県82店舗をローソンへと転換済み。さらに群馬・栃木・新潟・埼玉・千葉の5県501店舗と長野県2店舗を順次転換することを発表し、事実上「セーブオン」は消滅することとなった。

「セーブオン」の看板は事実上消滅

 ローソンに転換した店舗は、売り上げ平均が約1.3倍に伸び、女性客比率の大幅向上、土日の売り上げアップ、県外からの来客者数増加など、着実な成果を上げていた。

 セーブオンの平田実社長は「Pontaカードによる囲い込みや、Loppiなどの利便性、商品面での差別化が、消費者やコンビニオーナーに好評だった。そのことから、残る503店舗も同様に転換することを決めた」と話す。「加盟店、ローソン、セーブオンで、ともに成長できるベストパートナーになりたい」。

 今後は、今夏から埼玉県・千葉県・栃木県、18年中に新潟県・群馬県で順次転換を進める。セーブオン本部がローソンのメガフランチャイズ本部となり、ローソンブランドで運営を行う(利益配分等は非公表)。会社としてのセーブオンはベイシアグループに残り、株式会社として存続するという。

寡占化進むコンビニ業界

 コンビニ業界は再編と寡占化が進んでいる。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンが“3大チェーン”として激しい競争を繰り広げている。ローソンは最大手のセブン-イレブンを追いかけ業界2位につけていたが、ファミリーマートとサークルKサンクスの経営統合により、16年に3位に転落。9月にはTOB(株式公開買い付け)が行われ、三菱商事の子会社となった。

 ローソンの課題は、店舗数と1店舗当たりの売上高(日販)だ。店舗数では17年から18年にかけて店舗を増やし、18年末には1万5000店舗に達することを目指す。セーブオンからの転換店もその数字に含まれている。

 「単純に店舗数を増やすだけではなく、地域一番店をさまざまな地域でつくっていって、1歩ずつ積み上げていきたい。セーブオンは北関東で強い小売りグループを形成し、オーナーは地域に密着した店づくりを行っている。そこにナショナルチェーンの商品調達力、システム、サービスが加わり、さらに愛される店づくりを行いたい」(ローソン竹増貞信社長)

どうなる? 焼きまんじゅう

 ローソンへの転換で、消費者にはどのような影響があるのか。セーブオンは現在ベイシアグループから商品を仕入れており、プライベートブランドも多数店頭に並んでいるが、今後商品はローソンの供給で統一していく方針だ。見切り品や割引システムもローソンのものにならう。

 セーブオンならではの商品として、群馬県の名物「焼きまんじゅう」が店頭に並んでいた。平田社長によると、ローソン転換の報道後、利用者から「焼きまんじゅうを残してください」といった声が寄せられたという。

 「セーブオンは、地域の良いメーカーや工場との付き合いがある。一律ローソンの商品にそろえるのではなく、地域のニーズにていねいに向き合って応えていきたい」(竹増社長)

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ

ITmedia 総力特集