宅配最大手のヤマト運輸が、アマゾンジャパン(Amazon.co.jp)の「当日配送サービス」の受託から撤退する方針だと一部報道機関が4月7日報じた。
報道に対し、ヤマト運輸は「個別のお客様との取引について、当社から発表することはない」(広報戦略部)とコメントした。今後、個別の発表や会見などを行う予定はないという。
Amazonの当日配送サービスは、年3900円の有料会員(Amazonプライム会員)になれば追加料金なしで利用できる。関東、中部、関西などの一部地域で、昼までに注文すればその日のうちに配達される。
日本経済新聞によると、当日配送サービスの影響で、夜に配達しなければならない荷物が増えており、従業員の負担が増しているという。受託縮小を要請されたアマゾンも一定の理解を示しているという。
Amazonの配送はもともと佐川急便が担っていたが、運賃の値上げ交渉が決裂し撤退。ヤマトは2013年から参入し、宅急便取り扱い数が増加の一途をたどっている。16年度の宅急便取扱数は前年度比7.9%増の約18億7000万個で、2年連続で過去最高を更新している。
Amazonは日本郵便とも取引を行っているが、取引量はヤマトの方が多い。ヤマトが当日配送サービスの受託から撤退すれば、Amazonのサービスや日本での戦略にも大きな影響を与える可能性がある。
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