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» 2017年04月27日 19時18分 UPDATE

営業益4割減だが……:サイバーエージェント、大幅減益も「AbemaTVは順調」

サイバーエージェントが2017年9月期第2四半期の決算を発表。広告事業とゲーム事業をはじめ既存事業が好調。売上高は過去最高に。一方営業利益は、「AbemaTV」への積極投資により4割の大幅減益だった。

[青柳美帆子,ITmedia]

 サイバーエージェントが4月27日発表した2017年9月期第2四半期累計(16年10月〜17年3月)の連結決算は、広告事業とゲーム事業が好調で、売上高は前年同期から21.0%増の1798億円と過去最高だった。一方営業利益は、「AbemaTV」への積極投資により41.0%減の143億円だった。

 「2017年度はAbemaTV投資の年。200億円を投資する」と宣言しているサイバーエージェント。「順調な四半期だった」と藤田晋社長は振り返る。既存事業は好調で、AbemaTVを除いて調整すると、営業利益は実質増益だという。AbemaTVへの投資を、既存事業が支えた形だ。

サイバーエージェントが決算を発表
売上高は過去最高。営業利益はAbemaTVへの積極投資により大幅減益(=サイバーエージェント決算資料)

 藤田社長が「しっかりした稼ぎ頭になった」と語るインターネット広告事業は、売上高1013億5000万円(20.0%増)、営業利益100億4000万円(26.2%増)。スマートフォン向けの広告比率は76%と非常に大きく、中でも動画広告やインフィード広告が好調だった。特にFacebookとLINEの広告枠が増収をけん引した。

 Cygamesなどが属するゲーム事業は、売上高705億1400万円(22.8%増)、営業利益143億7000万円(8.9%減)。既存タイトルが堅調に推移するとともに、新たに「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」が主力タイトル入り。AbemaTVでアニメを先行配信するなどリリース前からヒットを見込まれていた同作が期待に応えた。他作品についてもアニメ展開なども積極的に行い、ヒットした自社のコンテンツをオリジナルIP(知的財産)として育てることを狙う。

ゲーム事業は「バンドリ!」が新たに主力タイトルに

 AbemaTV、「Amebaブログ」、マッチングサービスなどが属するメディア事業は、売上高は123億4100万円(10.9%増)、営業利益は97億2200万円の赤字(前年同期間は7億1900万円の黒字)。AbemaTVなどへの先行投資で赤字だが、「既存事業は好調で、当四半期は6億6000万円ほどの利益を出している。『Amebaブログ』は運用改善により復調し、マッチングアプリの『タップル誕生』は、月に2〜3億円ほどの売り上げを出すようになっている」(藤田社長)という。

AbemaTV、どうなる?

 1周年を迎えたAbemaTVは、1600万ダウンロードを突破。3月時点のMAU(月間アクティブユーザー)は約750万人、WAU(週間アクティブユーザー)は約411万人だ。目標とする1000万人にはまだ届かないが、「順調に拡大を続けている。しっかり運用して積み上げていけば、着実に行き着ける数字だという手応えがある」(藤田社長)と語る。

 オリジナルのバラエティ番組やニュース番組など、積極的にコンテンツを投入するとともに、機能も拡充。縦型視聴に対応したことで、全体の視聴時間は約15%底上げされたという。また4月27日に、有料のプレミアムプランで利用できるタイムシフト(録画)機能「Abemaビデオ」を本格的に開始。まずは有料会員100万人を目指し、広告と月額課金という2つのモデルで収益化を狙う。

AbemaTVのロードマップ

 「AbemaTVの競合優位性は、テレビクオリティーのコンテンツ力、ユーザビリティの高いサービスをつくるネット企業ならではの技術力、そして好調な既存事業による投資体力。腰を据えてこのビジネスモデルを成立させていきたい。広告と課金モデル以外にも、テレビで言う『放送外収益』のような収益モデルの準備も着手し始めた」(藤田社長)

 17年9月期通期の業績見通しは売上高3600億円(前年度比15.9%増)、営業利益280億円(23.9%減)、純利益100億円(26.5%減)を見込む。純利益は第2四半期時点で26%の進捗と、やや出遅れている。

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