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» 2018年02月22日 17時30分 公開

「円高に期待」?:5周年のDMM英会話 亀山会長「いまだに稼げていない」も、成長に期待

DMM.comのオンライン英会話サービス「DMM英会話」が5周年。DMM亀山会長は「いまだに稼げていない」と語るが、英語教育市場の伸びと“新たな需要”を背景に成長が期待される。

[青柳美帆子,ITmedia]

 DMM.comが展開するオンライン英会話サービス「DMM英会話」が5周年を迎えた。世界中からそろえた講師陣とオリジナル教材で利用者を増やし、激戦区のオンライン英会話サービスの中で満足度1位(インテージ調べ)となっている。

DMM英会話が5周年を迎えた

 DMM英会話は、Web通話サービス「Skype」を使ったオンライン英会話サービスで、2012年にスタート。現在は累計113カ国・約6500人の講師陣をそろえ、レッスンが24時間365日受けられること、月額5500円で30レッスン受講できる低料金を売りにする。単語アプリ「iKnow」や出版社と提携した教材なども用意するが、時事ニュースを基にしたオリジナル教材「DailyNews」が人気。受講者数は非公開だが「ここ5年で2〜3倍になった」とDMM英会話の上澤貴生代表は説明する。

 このサービスは、「亀直(カメチョク)」と呼ばれるDMM亀山敬司会長への直接提案によって始まっている。亀山会長は2月22日の記者会見で「5年経ったけど、いまだに稼げていません。会員は増えていますが、講師も増えて人件費が増えている。ちょっとずつ回収してせめてトントンになるようにしていきたい」と暴露する。

 「5年前にいきなり上澤が『英会話サービスがやりたいんです』と言ってきた。『じゃあ(当時オンライン英会話サービスで主流だった)フィリピンにお前が行くんだったらいいよ』と行かせてみたら、いつの間にか世界各国をまわって、いつの間にか6500人の講師が集まっていた。僕自身は英語は勉強しないと決めていますが(笑)、若い人間が英語を通してやりとりするのは面白い。熱い思いを持った人間がサービスを展開していますから、僕は予算で支えつつ、円高を祈ります」(亀山会長)

注目されるオンライン英会話サービス

 語学ビジネスの市場規模はおよそ8500億円(2016年度、矢野経済研究所調べ)。小学校の英語必修化や大学入試制度改革を背景に、ますます市場は大きくなると予想される。オンライン英会話は外国語教室などと比べると市場は小さいが伸び率は大きく、17年度には100億円を見込んでいる。DMM英会話のほかにも、「レアジョブ」「ネイティブキャンプ」などさまざまなプレイヤーが参戦する激戦区だ。

 DMM英会話の主要なターゲットは「本などの教材を使って自学自習している人」だが、小中高生向けの市場にも可能性が広がっている。特に2020年に向けて大きな需要が見込まれるのは大学入試対策だ。人気予備校講師で現在は英語教育推進機構の理事を務める安河内哲也氏は「2020年、リーディング偏重だった英語の大学入学共通テストが変わり、読む・書く・聞く・話すの4技能が問われるようになります。スピーキング対策として、学校や塾がオンライン英会話を導入することもありえます」と話す。

英語の大学入学共通テストが変わり、スピーキングとリスニング対策が必要不可欠に

 現在も小中高でALT(外国語指導助手)を雇い、スピーキングとリスニングの授業を行っているが、人員不足が問題となっている。また、ALTでは生徒の話す時間を十分に確保できないとも指摘されている。オンライン英会話はどちらの問題も解決できる可能性がある――というわけだ。DMM英会話も学校向けの展開を視野に入れる。現在は教員に向けた研修パッケージなどが好評という。

 「ビジネス」に特化した英会話サービスも他社で増えているが、DMM英会話はそちらには踏み切らない構え。「ビジネス向けの教材を作る企画もあったが、『ビジネス向け』の定義が決まらなかった。カジュアルかフォーマルな英語という違いしかないのではないか。フォーマルな英語については、既存の教材でフォローできている」(CTOのルーク・マクロホン氏)という。

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