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» 2018年03月20日 12時10分 公開

6坪の店に熱気:温泉街の小さな店に大行列 「熱海プリン」が生まれたワケ (1/2)

熱海の温泉街に生まれた「熱海プリン」が売れている。新たに「熱海の商店街で一番並ぶ店」となった熱海プリンが生まれたワケとは?

[青柳美帆子,ITmedia]

 温泉の街・熱海(静岡県)で、プリンが売れている。JR熱海駅前の平和通り商店街を抜けると、わずか6坪(約20平方メートル)ほどの小さな店に、長蛇の列。2017年7月にオープンしたばかりのプリン専門店「熱海プリン」だ。

「熱海プリン」が売れている

 牛乳瓶のようなレトロな容器の中に入れられた、やわらかいプリン。パッケージにはトボけた表情のカバがあしらわれている。ラインアップはスタンダードなプリンのほか、イチゴやチョコの季節限定商品、“風呂”にちなんだフロマージュプリン、温泉まんじゅうや温泉卵を上に乗せた変わり種もある。お土産としてだけではなく、食べ歩き需要も大きい。

 17年7月のオープン時には、3日で3500個を売り上げた。今はその数字を大きく上回る好調ぶりで、2月は売り上げ・販売個数ともに過去最高を更新。3月は2月を超えそうな勢いだ。購入者は若年層が多いが、ネクタイを締めたサラリーマンやシルバー層にも受けている。「熱海の商店街で一番並ぶ店」との声も挙がっている。

「温泉卵」を上に乗せた変わり種プリンも好評

熱海にプリン専門店が生まれたワケ

 なぜ熱海にプリン専門店が生まれたのか。

 「熱海プリンを出店したのは、商店街の片隅で閉店していた場所でした。そこに昔のようなにぎわいを取り戻したいと思い、新しい事業を行おうと考えました。6坪の物件ではできることが限られており、熱海温泉を使った企画にしました」──熱海プリンの広報担当者はこう話す。

土日には店舗の前に長蛇の列ができる。商店街の片隅ににぎわいを取り戻した

 運営しているのは、観光地の土産商品の企画・開発・販売などを行う熱海の会社フジノネだ。「桜えびの舞」「茶都利」など静岡県の土産用商品を数多く企画しているが、菓子専門店の運営経験は初めて。ただしグループ会社は道の駅や物販売店・農産物直売所の運営、飲食店運営などを行っており、そのノウハウを結集して熱海プリンの店舗を作り上げた。

 熱海は有名な観光地だが、実は海産物などを除けば地元で生産されているものはそれほど多くはない。「熱海ならではの商品を、熱海で作ることはできないか」――そう考えていった結果、温泉を使った「温泉玉子プリン」が生まれたという。

 デザインにもこだわった。熱海の商店街の雰囲気に合わせ、店舗や商品を「今はあまり見られなくなった牛乳屋」をイメージした昭和レトロなデザインにしたという。そのレトロ感がSNS映えすると話題になり、Instagramの「#熱海プリン」の投稿数は3月現在で約4400件と伸びている。当初から「SNSを通して拡散することを意識して、店舗デザインと商品企画を行いました」といい、狙いがうまくハマっている。

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