小泉進次郎氏が「政界と経済界」を語る 途中退出する報道陣に苦言も“進次郎節”さく裂

» 2018年04月12日 11時04分 公開
[中澤彩奈ITmedia]

 自由民主党所属の衆院議員、小泉進次郎氏が4月11日、新経済連盟(代表理事:三木谷浩史 楽天会長兼社長)が主催する「新経済サミット2018」に出席し、政界と経済界が抱える課題やメディアのあり方、働き方改革などについて熱く語った。

phot 衆議院議員の小泉進次郎氏

 講演の冒頭では、獣医学部設立を巡り話題となっている加計学園の問題について、自民党の二階俊博幹事長の言葉を借り「うんざりの一言につきる」と、自身の見解を述べた。加計学園についてのコメントが一通り終わり別の話題に移ると、一部の報道陣が講演の途中にも関わらず退出。欲しいコメントだけ撮って帰ってしまう報道陣に対し「だいたいこういう感じですよ」と、小泉氏がすかさず苦言を呈す一幕もあった。

 日本のメディアに対しては、首相の番記者に新人記者を付けるべきではないとの考えも示した。経験・知識が豊富な記者からどんな鋭い質問をされるかと、政治家側も健全な緊張感を保てる環境にあるべきという考えからだ。

 ネット献金の重要性にも触れた。個人がインターネットを通じて手軽に政治家に献金できるシステムだと評価した上で、新経連には個人がもっと政治に参加できるようネット献金サービスを政治活動を支えるインフラ作りとして協力してほしいと要望した。

 小泉氏自身もネット献金サービスを活用し献金を受け取っていたことがあったが、現在では企業が提供するネット献金サービスは全て終了してしまったという。

 働き方改革に対する自身の考えも語った。

 首相や外務相が国会に出席するために国際会議に欠席することがある現状を例に挙げ、国会の内容は事後報告で済ませるなど状況に応じて臨機応変な対応ができない国会議員が働き方改革を推進している矛盾点を指摘。

 さらに、「働き方改革に声を上げない経済界の気持ちが私には全く理解できない。働き方改革が全然できていない政治と行政から言われて何で黙っているのか。僕らの世界(政界)、最悪ですから」と、日本経済団体連合会(経団連)がこの矛盾点を黙認している状況にも言及。政界と経済界の関係にはなれ合いが生じているのではと、けん制した。

phot 新経済連盟の幹事でもあるマネーフォワードの辻庸介社長

 同講演のモデレーターを務めた新経連の幹事でもあるマネーフォワードの辻庸介社長は、働き方改革については新経連の幹事会でも紛糾したことを明かした。次回提言を提出する際には、国会改革を進めるよう「1ページ目に国会議員への意見を入れたい」と意気込んだ。

 小泉氏は2009年8月に衆議院議員に初当選。現在は4期目。2017年8月より自由民主党筆頭副幹事長に就任し、現在に至る。

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