「英才教育」という言葉にはインパクトがあるが、地元の子どもたちだけを対象にしているわけではない。「私自身は県外の出身なので、香川の人たちがうどんのうんちくを語る姿を見て、『英才教育を受けているんだな』と感じました。うどんを目当てに香川に来る観光客は、そんな英才教育を受けに来ていると言えます。本場の讃岐うどんを体感できるキットによって、家庭でも英才教育を受けられるようにしたい、という思いを込めました」
キットに入っている材料も本場と同じだ。小麦粉は、伝統的な讃岐うどんに使われる小麦粉100%のものと、「つるつるもちもち」とした食感を出すためにタピオカ粉などをブレンドしたミックス粉が5人分ずつ入っている。どちらも、香川の店舗で使われているという。また、だしの決め手となる香川産のいりこなど、地元の食材を活用している。
いずれは、ファミリー向けだけでなく、「孫向けギフト」としても需要の開拓を目指す。離れた地域で暮らす孫に、地元の文化体験を贈る需要だ。「地元の贈り物といえば、果物など食べ物ばかりになってしまいます。食育キットが全国のさまざまな地域に広がる可能性もあるのでは」と北川さんは語る。
「うどんは日本人のソウルフードであり、誰が作っても大きな失敗にはなりにくい。全国のいろいろな人に届けられたら」
販売価格は7776円(税込)。自社のWebサイトのほか、全国のセレクトショップや雑貨店などに販路を広げていく方針だ。
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