Amazonが「クックパッド」と連携 レシピの食材がまとめて買える「DELISH KITCHEN」も

» 2018年04月19日 19時15分 公開
[青柳美帆子ITmedia]

 Amazon.co.jp(アマゾンジャパン)は4月19日、料理レシピ投稿・検索サービスの「クックパッド」とレシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」との提携を発表した。掲載されたレシピに必要な食材を、「Amazonフレッシュ」で注文できるようになる。

「Amazonフレッシュ」が1周年

 Amazonフレッシュは、Amazonの有料会員向けサービス「Amazonプライム」に加入すると利用できるサービスで、2017年4月21日にスタート。生鮮食品や日用雑貨のほか、専門店の食材なども取り扱う。Amazonフレッシュを担当する白子雅也事業本部長は、「まだ小さいビジネスではあるが、利用者は着実に伸びている」と話す。忙しくて買い物をする時間がないファミリー層に支持されているという。

 (1)食材や日用品をワンストップで買える、(2)最短4時間の配送、(3)午前8時〜午後12時まで2時間ごとの希望時間帯で配達指定が可能、(4)最長28日先まで日付指定が可能――といった強みをもつ。

 会見には、利用者の1人という経済評論家の勝間和代さんも登壇。「ネットスーパーは配送枠が限られていて、希望時間帯の予約が取れないことが多い。一方、Amazonフレッシュは希望の時間に届く」とメリットを話す。

勝間和代さんも「Amazonフレッシュ」を活用している

 Amazonはプライム会員の増加を目標に掲げている。そこで熱視線を送っているのが食品事業だ。食品・飲料事業の売り上げ規模は、取り扱いを始めた12年から4倍以上に成長。「日本で食品や飲料を購入する際のEC(インターネットコマース)比率は2%。まだ工夫すれば伸びる余地がある」(白子事業本部長)という。

食品・飲料事業の売り上げ
Amazonフレッシュの利用者数は着実に増えているという

 Amazonフレッシュの利用者数をさらに増やすため、力を入れるのが「時短」や「献立」へのニーズだ。ミールキットの取り扱いも増やし、2月からはROCK FIELDの総菜ブランド「RF1」の取り扱いを始めた。また、レシピサービスと提携し、「献立に悩む」という利用者の声に応える。

 クックパッドとの連携は、有料会員サービス「プレミアム献立」の1週間分のレシピの材料をまとめて注文できるようになるもの。DELISH KITCHENは、モバイルアプリの各レシピにAmazonフレッシュと連携した「買い物リスト」ボタンが表示される仕組みだ。

 「Amazonは生鮮食品の取り扱い業者としては“新参者”。お客さまの声とデータを生かしてプロセスや商品取り扱いを改善するとともに、レシピサイトなどのその道のプロの力を借りて利用者の満足度を上げたい。今後は料理教室などとの提携も視野に入れている」(白子事業本部長)

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