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» 2018年06月08日 07時00分 公開

本気の日産 不参戦のトヨタ、ホンダ:フォーミュラE参戦に見る「仁義なきEV主導権争い」 (1/5)

「電気のF1」と呼ばれ、電気自動車推進のツールとなっているフォーミュラE。メルセデス、BMW、アウディの「ドイツ御三家」などが参加する一方、日本勢のトヨタ、ホンダは不参加。そこで繰り広げられる「EV主導権争い」の実情とは――。

[武田信晃,ITmedia]

 ガソリン、ディーゼル、燃料電池自動車(FCV)――。さまざまなエンジンがあるものの、次世代の主導権を握っているのは電気自動車(EV)といっていいだろう。

 EVレースの世界シリーズ「Formula E(以下、フォーミュラE)」は俗に「電気のF1」とも呼ばれる通り、EVによるF1といえばイメージしやすい。2014年から始まり、現在4シーズン目を迎えた。このフォーミュラEは、EVを推進するためのツールとして機能している。

 今シーズン(17〜18年)は17年12月の香港を皮切りにローマ、パリ、ベルリンなどで開催され、最終の第12戦は7月15日にニューヨークで実施される。EVを普及させるべく、基本的に大都市で開催され、かつ公道を閉鎖して作られたストリート・サーキットにおいて実施されるのが特徴だ。

phot 公道を封鎖したストリート・サーキットにおいて実施される(香港にて筆者撮影)

 現在10チーム、20人のドライバーで争われ、車の枠組みであるシャシーはSpark racing technology(スパーク・レーシング・テクノロジー、以下スパーク)社製による共通シャシーが使用される。最重要パーツであるバッテリーは、F1チームのWilliams F1(ウィリアムズF1)の関連会社Williams Advanced Engineering(ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング)製を採用。エンジンにあたるパワートレインには、フォーミュラE用に独自に開発したものが使用され、最高速度は225キロに達する。

phot 最高速度は225キロ(筆者撮影)

 来シーズンからは第2世代に移行。今シーズン同様、スパーク社が新しく製造したシャシーが供給され、最高速度は280キロに達するほか、バッテリーはMclaren Applied Technologies(マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ)製に変わる予定だ。

 今シーズンまでは、バッテリー容量の関係からレース途中にピットインをし、マシンを乗り換えていた。だが、来シーズンからはバッテリー容量が増える予定であるため、バッテリーによるマシン交換がなくなる。

phot 壮絶なバトルが繰り広げられる(筆者撮影)

 一般ドライバーにとっても、レーシングドライバーにとっても、ガソリンやバッテリー切れで車が動かなくなるのは悪夢以外の何物でもない。心情的にも情けなくなるものだ。そういう意味では、乗り換えをしなくて済むのは、バッテリーの航続力が増えたことを意味する。従ってEVのイメージアップには重要なポイントだ。

phot マシンを整備するRenaultの整備員たち(筆者撮影)
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